サラ・ジェシカ・パーカーも！ 白髪を隠さないセレブたち。

コロナ禍で自然なグレーヘアを選ぶ女性たちが増えている。メディアに登場するセレブの女性たちも例外ではない。カンヌ映画祭のレッドカーペットでも見られたこの“小さな革命”の兆しは、いまも穏やかに続いている。

【写真】ジェーン・フォンダやジョディ・フォスター、美しきグレーヘアを纏う16人のセレブ。

シルヴィ・オハヨン監督による映画『オートクチュール』のプレミアで、グレーヘアを披露したナタリー・バイ。 (パリ、2021年11月2日） photo : Getty Images

女優のアンディ・マクダウェルはジョージ・クルーニーのごま塩頭と比較されるようになりたい。エージェントにどんなに反対されようとも。ロレアル パリのスポークスウーマンでもある彼女は、カンヌ映画祭でグレーヘア姿を披露した。グレーヘア傾向はパンデミックをきっかけに強まっているようだが、実際に白髪を受け入れる女性は少ない。人々の前に姿を表す女性、映画界の女性となればその数はさらに少ない。歳を重ねた証であるこの自然な現象を隠すことは、男性に強制されないのに……。

レッドカーペットでの最新のグレーヘアは？　シルヴィ・オハヨン監督の映画『オートクチュール』のプレミアに出席したナタリー・バイのもの。11月2日、白髪まじりの明るいハニーブラウンヘアを披露した。色素が抜けた髪色が自然に溶け込む、コントラストの少ないヘアカラーだ。

シルヴィ・オハヨン監督による映画『オートクチュール』のプレミアで、グレーヘアを披露したナタリー・バイ。 (パリ、2021年11月2日） photo : Getty Images

コロナ禍でなかなか美容院に行けないので、多くの女性が自分でヘアの手入れをするようになった。その結果、ふたつのグループが出現。ひとつはエヴァ・ロンゴリアのように白髪を隠すために自分でヘアカラーに挑戦する女性たち。

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一方、家にいる時間が長くなったこの時期をイメージチェンジする絶好の機会と捉える女性もいる。アンディ・マクダウェルがその代表だが、彼女だけじゃない。『セックス・アンド・ザ・シティ』のファンなら、続編の撮影を発表した写真でキャリー・ブラッドショー役のサラ・ジェシカ・パーカーの髪には、根元やサイドにグレーヘアが混じっていることに気づいたはず。

 

 

 

 

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その数日後、ロングアイランドのハンプトンズで夫の俳優マシュー・ブロデリックと外出した時も、サラ・ジェシカはグレーヘア姿だった。ミランダ・ホッブス役のシンシア・ニクソンもグレーヘアに反対でない様子。トレードマークだった赤毛はもうないのだから。

カンヌ映画祭では『フォー・ウェディング』に主演したアンディ・マクダウェル以外にも、ジョディー・フォスターやヘレン・ミレンが堂々とグレーヘアでレッドカーペットを歩いた。この新傾向の先陣を切ったのは、2020年のアカデミー賞授賞式にグレーヘアで登場したジェーン・フォンダだ。ヘアカラーを重ねながらもブロンドの大スターであり続けた彼女は、とうとう昨年アメリカ映画界最大の祭典でそのイメージを打ち捨てたのだ。

ヨーロッパの王室でもグレーヘアを披露する女性たちが現れている。スペインのレティシア王妃もカロリーヌ・ド・モナコもそうだし、キャサリン妃でさえ銀色のメッシュスタイルを披露したことがある。「ショッキング！」と一部の国民から不評を買ったそうだが。いずれにせよ、女性に押し付けられた偏見が無くなるまでの道のりはまだ長いようだ。

*2021年8月12日に掲載した記事を加筆、再編集しています。