南青山、「紅ミュージアム」がリニューアル。
玉虫色に光る紅に、時代の色香が漂って。
Beauty 2009.04.16
紅の赤、白粉の白、お歯黒の黒、眉墨の黒――。江戸時代の女性たちは、このわずか3色で化粧を楽しんでいたという。この中から、「紅」を軸に日本の化粧文化を現代に伝える「伊勢半本店 紅ミュージアム」が、リニューアルオープンを果たした。
リニューアルした資料室では、紅の歴史や文化を約80点の資料とともに紹介。
職人技が光る紅の製法や、化粧道具の精緻な細工はため息モノ。
資料室、サロン、ショップで構成されるミュージアムのうち、リニューアルを果たしたのは紅の歴史、文化、技が展示されている資料室。より深く、わかりやすく紅について解説するために並べられた資料は、江戸時代に紅屋と紅花生産農家で交わした書面や、江戸後期から末期にかけての化粧道具など、およそ80点。江戸時代の商人、農民、庶民と、紅での化粧を楽しんだ女性たちの生活が垣間見られる内容となっている。
資料室で紅の歴史に触れたら、サロンで紅を手にとって実際に試してみて。愛らしい絵付けが施された陶器や、精巧な漆器に収められた玉虫色の紅は、筆で溶くと鮮やかな紅色に変化し、唇や目元、頬を艶のある紅に染める。魔法のようにドラマティックな色の変化と控えめながらしっとり、華やかに肌になじむ紅色を目にしたら、きっと誰でも江戸時代の女性と同じようにココロが踊りだすはず。
(左)有田焼のお猪口に紅を刷いた「季ゐろ(ときいろ)」。器は季節の花をモチーフにした4種。各¥12,600 (右)リニューアルオープンを記念して作られたのは、銀製のボディに漆を焼き付け、蒔絵や螺鈿を施した紅パレット「煌」と「瞬」。各¥63,000(各25個の数量限定発売)
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