パリ街歩き、おいしい寄り道。/川村明子
フォンダシオン・ルイ・ヴィトンと、17区に新オープンの内装も美しい惣菜店。
フォンダシオン・ルイ・ヴィトンが装いを新たにしたという
お知らせを目にして、
天気予報で晴れマークの付いていた日に、出かけることにした。
が。午後になって、完全に曇り。また晴れてくれないかなと願いつつ向かった。
L' Observatoire de la lumière(光の観測所)と題され、
13色のカラーフィルターをガラス天井に配した、
ダニエル・ビュランによるインスタレーション。
風の強かったこの日、テラスでカラフルなフィルターの向こうにある
空をずっと見上げていたら、
船に乗っているような感覚になった。
実際に風で天井が動いていたわけではもちろんない。
だけど、なんだか動きがあるような錯覚に陥った。
色が付いている方が、透明よりも一層、
天井が帆のように感じられるのかもしれない。
船をイメージしている建築物だと頭で理解していたのと、
実際に風を感じて、そう体感したのとでは、
こんなにも印象が変わるものなのだなと思った。
2月に行った、旅をテーマにしたルイ・ヴィトン展を思い出した。
そして海に行きたくなった。
残念ながら、かなり長居したものの、
太陽は最後まで出てきてくれなかったので、
もう一度、光の反射した様子を楽しみに訪れたいなぁ。
帰りは、17区のル・ギャルド・マンジェ(Le Garde Manger 8, rue Meissonier 75017)へ。
長らくアラン・デュカスのレストランで
シェフとして活躍してきたクリストフ・サンターニュが、
今年に入ってオープンしたレストラン、
パピヨンの隣で始めたトレトゥール(惣菜店)。
厨房でレストランと繋がっている。
年代物の天井に彩られた店内がとても美しい。
アーティチョークのマリネや、
ナスのグリルに黒オリーブのペーストを合わせたものなど、
イタリアンテイストのお惣菜が並んでいた。
もちろん、メインとなるお肉料理も。
翌日の朝ごはんにするつもりで、今回は野菜ものを中心に買って帰った。
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