ラ・ロッシュ邸と、ホリデー・カフェ。
東京からパリに戻ってきたら、ダウン。
いつものことながら、全力投球したあとは
熱が出る。今回は湿疹も。
体力が著しく落ちていて、でも外はお天気がよくて
出かけたくて仕方がなかった。そして、
次に動き出す前に、頭をすっきりさせたかった。
そんなときは、ル・コルビュジエ。
ル・コルビュジエ建築のラ・ロッシュ邸は
家から歩いてすぐのところなので、行くことにした。
開館時間だけ開いている門を入り、袋小路の奥へ。
何度も来ているけれど、回る順序はいつも同じで、
でも目につくところは、いつも違う。
まずは入って左手にある階段を上り、ギャラリーへ。
ギャラリー内にあるスロープが上階の図書室に続く。
再びギャラリーを経由して、渡り廊下から
プライベートなスペースとなる建物の右側に移動。
階段を上がると、寝室に続く廊下の向かい、
吹き抜けのホールの向こう側に、図書室がある。
寝室にはいまは何も置かれていない。
ただ、窓からの風景があって、これが好きなんだな。
さらに階段を上ると屋上庭園に出る。
住宅街の日常の空気が、ここからはよく感じられる。
2階まで下がって、ダイニングへ。
ここは寝室の真下。窓の配置も同じだけれど、
やっぱり見える景色は異なって、印象も違う。
ダイニングを出て渡り廊下に立つと、やはり正面に
窓がある。その渡り廊下も、一面窓に沿っていて。
建物の至るところにスクリーンがあるようだよなぁ。
窓の外をぼーっと眺め、ゆったり過ごしていたら、
すっかり夕方になっていた。夕方でもこの日は
38度もあって、もう喉がカラカラだった。
家を出たときは、ルノートルでミルフィーユを
買って帰ろうと思っていたのだけれど、変更し、
少し歩いてホリデー・カフェに行くことにした。
前に食べた、洋梨のシャーベットがとっても
おいしかったのだ。“いまの季節なら、
フランボワーズがあるにちがいない!”
と期待を胸に、汗さえすぐに蒸発する暑さの中、
テクテクと歩いて向かった。にもかかわらず。
暑い日に人々が求めるものは同じで、アイスも
シャーベットもすべて売り切れ。
メニューにはクープ(パフェ)もあったけれど、
もちろんそれもなく。
カウンターで寛いでいた女性が
「アイスティー、すっごくおいしいわよ!」
と教えてくれたので、アイスティーにした。
たしかに、オレンジが少し絞ってあるような
そのアイスティーはとってもおいしかった。
近いうちに、クープを食べに再訪しよう。
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