10区の食めぐり。2017
相変わらず10区には新たな飲食店が増えている。
それもフレンチじゃなくて、ベジタリアンだったり
異国料理だったり。いずれにしてもそのほとんどが、
素材にこだわったカジュアルフード。
気になるお店がいくつかあったので、はしごしよう!
とおなかを空かせてランチに出かけた。
まず向かったのは、フムス(ひよこ豆のピュレ)が
スペシャリテのYafo。ランチタイムだけの営業で、
フムスにピタパンのセットが食べられる。
前菜代わりにちょうどよいかも!と思っていたのに、
カウンターの上に並ぶ色鮮やかなサラダをみたら、
それも食べたくなってしまった。
それでフムス+サラダ2種というセットを注文。
サラダは3種類ある中から、カリフラワーのタブレと
柿入りコールスローをチョイスした。
タブレにはクスクスもブルガー小麦も入っていなくて、
カリフラワーの粒つぶがその代わりらしい。
そこにパセリ、トマト、紫タマネギ、セロリ、ザクロ、
フェンネルと盛りだくさん。オイルは使われておらず、
レモンを効かせたさっぱり味。
コールスローの方は、マスタードの粒が加えられて
ちょっぴりスパイシー。色がピンクなのは、スマック
で和えているから。スマックは、中東で一般的な
粉末のスパイスで、見た目も香りをかいでも“ゆかり”
(ふりかけ)とそっくりなものだ。ニンジンも3種
使っているそうで、その色も滲み出ているみたい。
こちらのメイン、フムスは、クリーミーというより
ねっとりしていた。練ってるのかなぁと思うほど。
タヒニ(ごまクリーム)もこだわりのものらしく
質がよいのだろう、風味が濃厚だった。そこに、
自家製の青唐辛子とレモンのソースを少しかけると
食欲を刺激して、さっぱり味のサラダともぴったり。
スープを頼んだらボリューム満点のランチだ。
フムスを軸にこんなランチを展開できるんだなぁ、
と何だか関心してしまった。
すでにおなかは結構満たされてしまったけれど、
予定通り2軒目へ。ベジホットドッグが人気の
Le Tricycleが、ベジボウルをメインに据えたお店
Jah Jah (11, rue des Petites Ecuries 75010 Paris)
をオープンした。
Le Tricycleのベジカレーがおいしかったので、
このベジボウル(ベジタブル丼)店にも、
行ってみたかったのだ。黒板メニューに書かれた、
chaud(温かい)、froid(冷たい)、cru(生)の3種から
温かいボウルにする。具がこれまた面白くて、
唐辛子とココナッツミルクで味付けしたレンズ豆の
クレオール風に、ごまを振ったアボカドのスライス、
ニンジンと紫キャベツのコールスロー、
トマト+コリアンダー+唐辛子+レモン+ニンニク
をあわせたクレオール風ソース(むしろサラダ)、
ターメリック・ライスに、バナナのグラタン。
このバナナのグラタン、どんなものだろう?と
思っていたら、サツマイモを少しねちょっとさせて、
オレンジの皮を加えて炊いたような味だった。
言われなければバナナってわからないかも。
私はフォークで食べたけれど、フランス人はみんな
お箸で食べていた。そして意外にも男性客が多い。
このエリアだから、というのももちろんあるにしても、
時代は変わったものだなぁとしみじみ思った。
そして今日のランチは、本当に野菜オンリーだ、
ということにも改めて驚いた。
席に着くと出してくれるお水のピッチャーには、
レモンとキュウリのスライスが入っていて、
レモンが入っただけよりも柔らかい味のお水は
ここのごはんにぴったりだった。
本当はこのあとタコス屋さんに行こうと思っていた
のだけれど、あまりにおなかがいっぱいで断念。
Le 52でカフェをすることに。
資料として読まないといけない本を読みながら、
おなかが落ち着くのを待った。
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