
ミズノンと、アライアの回顧展。



マレで6月10日まで開催されている
アズディン・アライアの回顧展に行きたかった。
同じくマレにあるアライアのアトリエのすぐ近く
であることを確認して、そこに行くならと、
ミズノンでお昼を食べることにした。
金曜だったので、お店は16時まで。
ユダヤ人街で知られるマレ地区にあるミズノンは、
例にもれずオーナーはユダヤの人で、
宗教上、お休みは土曜日。金曜の夜も大事な時間で、
だから夕方で営業は終了する。
ランチタイムのピークが終わるころに行ったら、
並ばずに買えた。
メニューを見て“冬だし寒いしシュー・ファルシだな”
と決めたのだけれど、過去の写真を見返したら
冬に行ったときはいつも、シュー・ファルシを食べて
いた。このブログで以前掲載した写真も、そう。
毎度同じ思考回路を辿っている自分の単純さと
その都度、初めてかのように喜べる能天気さに
我ながら、驚いた。
窓際の席で
丸ごとブロッコリーのローストを写真に撮っていたら
窓の外に、入れ替わり立ち代わり人が覗きに来る。
ナイフも必要なく、フォークで難なくほぐれて
割れ目から勢い良く湯気が立つ様子は、
そのおいしさを外に向かって発信しているようだ。
ファルスがぎゅっと詰まった、俵型の大きなおにぎり
のようはシュー・ファルシの下には、マヨネーズが
たっぷり入っていた。
シュー・ファルシとマヨネーズって合うのね。
食べたのは何度目かわからないのに、
新たな発見をした気分になった。
店じまいを始めたミズノンを出て、
アライア展の会場へ向かう。
(Association Azzedine Alaïa
18, rue de la Verrerie 75004 Paris)
アズディン・アライアを初めて知ったのは、
大学時代に観たスーパーモデルが題材の映画
だったと思う。
ちょうどフィガロ編集部でアルバイトをしていた頃だ。
いろんなことを吸収したくて仕方のない時期だったし
まだインターネットなんて普及していなくて、
帰ってすぐにググって検索なんてできなかったから
その分、映画で目にしたデザイナーの姿を
より鮮明に記憶しているのだろう。
展示された作品は41点。
どうやって構築されるかなんて、
私には想像さえできない
途方に暮れてしまうような細工の施されたドレスを
一点一点見てまわった。
いっさいの説明書きがない展示は、
作品や作り手をより感じるなぁと思った。
こんな美意識ってどうやって育つんだろうなぁ。





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