パリ街歩き、おいしい寄り道。

15区でクロワッサン巡り。

何かの仕事のため、というわけではなくて、
何かしらが気になると、テーマを設けて、
勝手にリサーチ週間を実施することがけっこうある。
“最近、本当にバゲットを食べなくなったよなぁ”と
近頃のパンの傾向を考えていたときに、そういえば、
クロワッサンも食べ歩いていないことに気づいた。
それで、リサーチをすることにした。
去年と今年のクロワッサンコンクールの結果も
参考にしつつ決めよう、と見てみたら、
上位のほとんどが15区のお店だった。
それで15区内でまわるリストを作成。
6軒の予定が、決行の日に1軒、定休日のお店があり
結局5軒だけ回った。

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5軒のうち1軒は、ちょっと残念なものだった。
なので、それは外してほかの4軒のクロワッサンを
今回はご紹介します。
どこも近くに住んでいたら「うちの近所のパン屋さん
クロワッサンおいしいんだよ!」と友だちが泊まりに
来たときに、買いに行って出すと思う。
 写真、左→右の順で(スマホの場合は上から順に)

Faubourg Saint Charles
フォーブール・サン・シャルル
134, rue Saint-Charles 75015 月休み
製粉会社ヴィロンの運営するパン屋さん。
*看板は以前の店のもので、違う店名になっています

Le Grenier de Félix
グルニエ・ドゥ・フェリックス
64, avenue Félix Faure 75015 土午後・日休み
バゲットをはじめ棚に並ぶパンの表情が生き生きして
いる。ヴィエノワズリーはそれに比べると控えめだけ
れど、それでもクロワッサンは十分においしい。

Le Moulin de la Croix Nivert
ル・ムーラン・ドゥ・ラ・クロワ・ニヴェール
39, rue de la Croix Nivert 75015 水休み
クロワッサンだけでなくガレットなどいくつもの
コンクールで入賞を果たしているお店。

La Maison Pichard
ラ・メゾン・ピシャール
88, rue Cambronne 75015 月火休み
* 土曜以外は、13:30〜16:00が中休みです。
去年のクロワッサンコンクール1位。でもピシャール
の魅力はクロワッサンのみならず。バゲット・ピシャ
ール、パン・ド・ミ、クグロフ、リンゴのタルトなど
など買いたいものがありすぎる。

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今日はいつもリサーチのときにしている感じで、
写真をご紹介。
クロワッサンは気をつけて持ち運んだつもりでも、
潰れてしまったり、表面が剥がれてしまったりする
ので、買ったらすぐに写真を撮ります。
そうなる前の姿をまず留めて置きたいと思う。
パリはベンチが多いので、助かる。

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家に帰ってからは、まずそのままの状態で撮ってから
断面図を。

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断面図にすると、生地の色に違いがあることが
見て取れる。香りをかいで、そこからは食べながら
印象をメモしていく。真ん中からかじると、端にいく
に従ってパリパリ具合が強まり、別物のおいしさが
共存するよなぁと思う。
自分の家の近所には、残念ながらクロワッサンの
おいしいお店がないのだ。この4軒のうち1軒でも
あったら、食べたいときに買いに行けるのにな。
しっとりした生地とバリバリっとした香ばしさのコン
トラストが好きな人には、クロワ・ニヴェールのもの
が喜ばれるかもしれない。
いちばんホロホロと儚く軽やかな印象なのはピシャー
ルで、でも手にした時にいちばん重みを感じるのもピ
シャール。バターの香りたっぷり。ここのはやっぱり
メトロに乗って買いに行っちゃうなぁ。いつも
ひとつだけ買うってことができないお店だけれど、
今回も、パン・オ・レザンにパン・ド・ミも買った。

川村明子

文筆家
1998年3月渡仏。ル・コルドン・ブルー・パリにて料理・製菓コースを修了。
朝の光とマルシェ、日々の街歩きに日曜のジョギングetc、日常生活の一場面を切り取り、食と暮らしをテーマに執筆活動を行う。近著は『日曜日はプーレ・ロティ』(CCCメディアハウス刊)。


Instagram: @mlleakikonotepodcast「今日のおいしい」 、Twitter:@kawamurakikoも随時更新中。
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