パリ街歩き、おいしい寄り道。

ビストロ「レ・ザルロ」と、オリーブオイル。

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去年の秋から、とても気に入っているビストロがある。
10区のレ・ザルロ Les Arlots。
ただ、なかなか予約が取れない。
前に一度食べたソーセージがすばらしくおいしかった。
お肉を、挽いているのではなくて、包丁で叩いている
のではないかなぁ。えらくジューシーで食べ応えある
ものだったのだ。もう一度食べたい、と何度も予約を
試みて、幾度も振られた。
久々にランチに行けることになり、おなかをすかせて
向かった。
小さな店内にテーブルが所狭しと並んで、そのごちゃ
ごちゃした感じがとてもパリっぽい。
残念ながらソーセージはこの日のメニューになかった。
いまは、夜だけ提供しているらしい。
ランチのメニューから、ガスパチョと鶏のメインを
選んだ。
つなぎのパン粉が少なそうなサラサラのガスパチョは、
トマトよりもピーマンの味がして、きりっと口の中を
すっきりさせてくれた。
続く鶏のローストも、初めてだけど馴染みある味で、
おいしかったなぁ。
このお店はスタッフがいつも本当に感じがよいのだ。
バカンス前は7月28日までだそう。
それまでにもう一度行けるといいな。


友人と別れ、メトロ2番線に乗る。
ペール・ラシェーズで降りるつもりだったのだけれど、
オリーブオイルが切れていることを思い出した。
それで、コロネル・ファビアンで下車し、
10区のrue Sainte Martheにある
ラ・テット・ダン・レゾリーヴへ。
ここのオリーブオイルは、作り手さんごとに名前が
付いていて、瓶詰めして売っている。
ここ数年気に入って買っているアルファノさんの
オイルを求めようとすると、2種類あった。
味見させてもらうと、ノッチェラーラ
というほうが好みだった。
帰ってきて、前に買った瓶の裏に貼ってあるラベルを
見ると、ノッチェラーラと記されていた。

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川村明子

文筆家
1998年3月渡仏。ル・コルドン・ブルー・パリにて料理・製菓コースを修了。
朝の光とマルシェ、日々の街歩きに日曜のジョギングetc、日常生活の一場面を切り取り、食と暮らしをテーマに執筆活動を行う。近著は『日曜日はプーレ・ロティ』(CCCメディアハウス刊)。


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