パリ街歩き、おいしい寄り道。

イスラエル料理と、ロベール・ドアノー展。

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パリ市庁舎の前でキスをしているカップルを撮ったドアノーの写真は、大学生の頃、私の中でパリのイメージのひとつだった。
いまは、より好きな写真家の作品がいくつもあるけれど、それでもドアノーの展覧会があると知れば、無条件で“行こう!”と思う。
今回の開催場所は、パリの外れ、5番線のPorte de Pantin駅にあるフィルハーモニー・ド・パリ。
自宅から、とても遠い。
そこまで行くのなら、あたりに気になるパン屋さんとかレストランがないかなぁと地図と地下鉄路線図を眺めて、あ!1軒ある、と思い出した。
5番線 Jacques Bonsergent駅からサン・マルタン運河に走るランクリー通りに、昨年オープンしたShouk
昼時に前を通るといつも賑わっているのだ。
テイクアウト用にピタパンサンドも売っていて、イスラエル料理を軸にした店らしかった。
行きに、途中下車してランチを食べてから、展覧会に行くことに決めた。
ランチタイムもほぼ終わり頃に滑り込む。
メニューには知らない言葉がちらほら。
でもスタッフの人はとても感じがよく、聞くと丁寧に教えてくれた。
前菜は野菜のグリル、メインには鶏のレバーのフランベを頼む。
天井が高くて、角地だから窓が多くて明るくて、横一面オープンキッチンで、開放感いっぱいの空間に、気持ちがおおらかになる気がした。
前菜の野菜はこじんまりとした皿に盛られ、一緒に出てきたパンは温めてある。
ジャガイモとフェンネルのグリルにオリーブオイルが香りよく、隠し立てのないおいしさ。
メインも小さいかなぁと思っていたらボリュームたっぷりだった。
でもこんなにサラダが付いて、シンプルな味付けでレバーを食べられるなんて、貧血対策になるだろうし早くもリピートしそうだ。
レバー入りのピタパンサンドもメニューにあったから、サンドイッチを今度は買いに行こう。

お腹も気持ちも満たされて、またメトロに乗り、フィルハーモニー・ド・パリに向かった。
着いてから、コンサートホールのあるジャン・ヌーヴェル建築のほうではなく、その手前の建物で開催とわかる。
『ドアノーと音楽』と題された展示で、昔は街角に音楽があった、という言葉を裏付けるパリ郊外の写真や、親しかったミュージシャンたちを撮影したものなど、楽しげなカットが多かった。
そんなに大きな規模ではなく、おかげでじっくり観ることができた。
観たことのある写真は数枚しかなかったから、とても楽しめた。
これくらいの規模の展覧会がもっとあったらいいのになぁ。

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川村明子

文筆家
1998年3月渡仏。ル・コルドン・ブルー・パリにて料理・製菓コースを修了。
朝の光とマルシェ、日々の街歩きに日曜のジョギングetc、日常生活の一場面を切り取り、食と暮らしをテーマに執筆活動を行う。近著は『日曜日はプーレ・ロティ』(CCCメディアハウス刊)。


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