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ボローニャ「森の家」暮らし

ナターレがやって来る。優しい気持ちでつながる、12月。

冬時間になって日が暮れるのが早くなった。
幼稚園と小学校が終わる4時半のお迎えの時間、通りにイルミネーションが点灯し始めると、あぁもうすぐナターレ(イタリア語でクリスマスの意)なんだと気忙しくもワクワクしてくる。

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 ボローニャのおへその広場、ピアッツァマッジョーレのクリスマスツリーも点灯。

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学校帰りに遠回りしてあちこちの通りのイルミネーションや季節感いっぱいのウィンドーを見て歩く。暗くなるのが早いので、イルミネーションはこの時期みんなのお楽しみなのだ。

暖かすぎるくらいの秋から一転、どんより暗く寒い冬がやってきた。
こんな季節の楽しみは、変わりゆく景色を楽しむ森散歩。いつものようにカゴを持って。

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葉っぱの落ちたツル植物の茎や苔の生えた枝、ローズヒップや松ぼっくり。春から夏に野原で可愛い花を咲かせていた草花たちはすっかり枯れ果てて、虫たちのお家になっているので、引越ししてもらってから(邪魔してごめんね!)失敬する。

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そして採集したものを観察したら、リース作り。

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ツルと野生のビワ。

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ローズヒップで彩りを。

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常緑樹の緑を加えると一気にナターレ感が。

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友達が来るとワイヤーでベースを作って即席ワークショップ。
子どもたちとこうして作ったリースをおもたせに持っていってもとても喜ばれる。

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苔のついた枝を組み込む華奢なキャンドルリースも大好き。

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太いワイヤーでがっちり土台を作って(モモたちのごはんの)ワラを巻きつければ

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大きいリースもこの通り。

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直径60センチもあると存在感たっぷり。

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暖炉の上もデコレーション

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蚤の市で買った銅のお菓子の型も雰囲気作りに一役買ってくれる。
それにスパイスやアロマオイルを使ったビスケットのデコレーション。
(ビスケット作りはこの時期絶好の室内アクティビティ!)
紐を通した穴に娘のみうがローズヒップを挿してくれた。
この後も子どもたちの手が加わるに違いない。

お楽しみがたくさんの12月、子供たちがまず楽しみにしているものは、カレンダリオ・デル・アッヴェント。12月1日から25日までナターレが来るのをカウントダウンして待ち望む期間、その待ち遠しい気持ちをカレンダーにしたもの。

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うちのカウントダウンカレンダー、今年はこんなふう。中身は文房具やお菓子など。
お楽しみが入っているカレンダーも市販されているけれど、私の周りでは手作りする人が多い。
みんながクリエイティブになるこの季節が大好きだ。

さてさて、ボロネーゼのナターレの食卓に欠かせないものといえば、トルテッリーニ。

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モルタデッラや生ハム、豚肉などのミンチにチーズやナツメグなどを合わせたリピエノ(詰め物)を、卵入りのパスタに詰めたもの。それをカッポーネ(去勢鶏)や骨つき牛肉などでとったブロード(出汁)に浮かべていただく。小さければ小さいほどよく、基本は「おへそ大」。

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伝統では、ナターレに集まる家族親戚分のトルテッリーニをおばあちゃんが、もしくはおばあちゃんの指揮監督のもと家族総出でせっせと作るわけだけれど、いまでは信頼の生パスタ屋さんで買う家庭の方が多い。

うちはいつもラ・スフォリア・リーナで。

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ボローニャ旧市街と郊外に2軒ある大人気の生パスタ屋さん。イートインとテイクアウトができ、ボローニャのど真ん中にある店は昼時ともなれば外まで長蛇の列ができる。
同い年のオーナー夫婦カテリーヌとロレンツォとは大の仲良しで、お店に飾るニワトリのモチーフのオーダーを受けて以来、仕事でもプライベートでも親戚みたいな付き合いをしている。2軒の店には私の作品もたくさん。

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右がトルテッリーニ、左はずっと大きいトルテッローニ。中身はリコッタやサルシッチャなどで、トルテッリーニとは別物。ボローニャでB&Bに泊まる人にはここで好きなパスタをテイクアウトして宿でゆっくり食べるのもおすすめ。
先日友達にトルテッリーニのワークショップをしてもらい、作り方は理解したものの、ひとりで全行程を手早くできるようになるには修行が必要。さらに12月はたえの手を借りたいほど(!)忙しい。なので今年のナターレもスフォリア・リーナのトルテッリーニを予約、しなくちゃ!

さて、本格的なナターレの飾り付けは12月8日の聖母マリア受胎祭から。
祝日のこの日に、みんなツリーを飾ったりプレゼーぺをセットする。

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プレゼーぺ、またはプレゼピオは、イエス・キリスト生誕の様子を再現したジオラマで、手のひらサイズの小さなものから現物大のものまでさまざま。聖書に出て来るジュゼッペ(ヨセフ)、聖母マリア、東方三博士、預言者ガブリエレ、羊や家畜がイエス・キリストの誕生を待ち望む様子が表されている。これは教会のもの。

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森の家がある村のプレゼーぺ。質素だけど洞窟似合って雰囲気がいい。うちのロバ、ノラやモモ、ちびヤギのくるみもこんな洞窟がお家なので、たえが赤ちゃんだった時はリアルプレゼーぺができるね、なんて言っていた。

ちなみにナターレとは「誕生、出生の」という意味。伝統的には12月25日深夜0時にジオラマの中のカゴにジェズ・バンビーノ(ベビー イエス・キリスト)が飾られる。

うちのプレゼーぺ。

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数年前にオーダーを受けて気に入ったので、我が家にもと作ったもの。
蜜蝋のキャンドルを灯すと、その甘い香りとプレゼーぺのゆらめく影に子どもたちもうっとり。

今年が終わるまでに、世界中でみんな数えきれないくらいのキャンドルを灯しては、家族や大切な人たちの幸せを想うのだろう。

優しい気持ちでつながるナターレ。大好きな季節は始まったばかり。

小林千鶴

イタリア・ボローニャ在住の造形アーティスト。武蔵野美術大学で金属工芸を学び、2008年にイタリアへ渡る。イタリア各地のレストランやホテル、ブティック、個人宅にオーダーメイドで制作。舞台装飾やミラノサローネなどでアーティストとのコラボも行う。ボローニャ旧市街に住み、14年からボローニャ郊外にある「森の家」での暮らしもスタート。イタリア人の夫と結婚し、3人の姉妹の母。
Instagram : @chizu_kobayashi

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