ボローニャ「森の家」暮らし

思い出たくさん。出会いと学びとワクワクに満ちた8月。

3ヶ月半の夏休みの後半戦へ。この夏はとにかく子どもたちにはたくさん遊んでたくさんいろんな経験をさせてあげたい。それも計画を立てるのではなく、自然にそうなればいいなと思っていた。

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毎日のように、今日は何する、どこに行く、誰と遊ぶ? という子どもたち。前日に誘われて100キロドライブして海に行ったり(初めてパオロのキャラバンを高速で運転)、お昼の後川に行くよ、というので合流して川に飛び込み植物の化石を見つけたり、馬場まで散歩しに行こうと思って初めての道を通ったら洞窟状の戦争ミュージアムを見つけて、ひとりで運営するおじいちゃんに面白い話をたくさん聞いたり。流れに身を任せてよかったことがたくさんあった。

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この夏は始めて、友達のおばあちゃん夫婦の家にお泊りに2度行った。2度目は成り行きで三女のたえも始めて外泊。パオロとふたりだけで過ごす夜は11年ぶり。とても妙な感じだった。同時に子どもたちの成長が嬉しいような寂しいような。

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そのあと、友達姉妹はうちに3泊。

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朝、いつもうちはポリッジ(オーツやチアチードなどを植物性ミルクに浸しておかゆ状にしたもの)を食べるけれど、食べ慣れていない子たちに勧めるのは難しい。それでオーツやチアシードはミキサーで撹拌させて、バナナ、小麦粉、卵と植物性ミルクなどでパンケーキ状にしたら、毎朝もりもり食べた。

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そのあとニワトリ小屋をのぞいてから、

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宿題。年が近いミラと長女のゆま、クロエと次女のみうと別れて机に向かう。

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プールに飛び込んだら、あっという間にお昼。

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ミラとクロエの両親はボローニャで有名な生パスタ屋さんをしていて、たくさんお店のパスタを提供してくれた。

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気温30度を越す中、伝統料理、トルテッリーニを伝統の通りブロードで(うちではトルテッリーニはナターレくらいしか食べることはない)。私はプラントベースの料理を作るけれど、ラグー(ミートソース)をたくさんもらったので、野菜たっぷりの料理にすこーしずつ入れて食卓に。

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ミラはたえにグラミニャとニンジンをひょうきんな顔に見立ててくれた。

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少食のクロエは、「ラグーだけで食べることはないの?」と野菜だらけの料理を見つめていたけど、ちゃんと完食。

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午後はまたプール。水風船をトランポリンで跳ねながら投げ合って、庭のワイルドプラムやペアをかじって。

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日が傾いてきたら、散歩に。

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いつもロバたちに藁ロールを届けてもらうマッシモの農場は、見晴らしのいい丘の上にある。主に農地の管理をしているけれど、ヤギも飼っている。

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昔は羊も飼っていたそうだけれど、狼にやられてから酪農の動物はすべて手放したそう。それから 息子のパートナー、ニコールがヤギを飼いだして、ヤギのチーズを作るように。マッシモは「息子たちの遊び」だというけれど、ヤギを飼いだして4年経った今、片手間でできることではないとわかり、ニコルは仕事を辞めてこの秋からヤギの面倒に専念。来春には子ヤギを産ませてチーズ作りを本格的に始めるそう。

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ヤギも牛もミルクが出るのは人間と同じで、出産したから。でも、子ヤギや子牛は1日で親から離されてしまう。母親は乳が張るので痛くて、時間になると喜んで搾乳場に行く。

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6年ほど前、オーガニックの乳製品をいつも購入する地元の牛舎を訪れたときのこと。牛舎のすみで心細そうに立ち尽くす子牛を見て、まだ小さかった長女のゆまが「どうしてママと一緒じゃないの?」と聞くと、牧場のオーナーは、「子牛は母牛のミルクを飲みすぎてお腹が痛くなるから自分たちが哺乳瓶であげるんだよ」と言っていた。本当は人間がミルクを奪っているのだ。胸が締め付けられた。

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動物は皆、感情がある生き物だ。母牛も子牛を呼んで泣くそうだ。それに雄は種牛のみを残して肉にされる。

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ジェシカのヤギ農場では、子ヤギは左側、大人のヤギは右側のケージに入っていた。ヤギ舎にいるのは雌ばかりで、オスは外に2頭だけ。

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野生の動物保護施設で働いていたニコールは、春に子ヤギを産ませたいけれど、オスが産まれたらどうするか悩んでいる。子どもたちが「うちにくればいい!!」というけれど(せめてホロホロドリかターキーにして!)。牛もヤギもニワトリもブタも、人間と同じ感情を持った生き物。カルシウムを摂るためには牛乳が必要、身体を作るにはプロテインが必要だと教育され、動物性の食物を食べてきた。でも、大きくて力強い牛はどこからカルシウムやプロテインを摂るかというと、草からだ。2019年にドイツで公開されたドキュメンタリー映画『The Game Changers~スポーツ栄養学の真実~』がNetflixで公開され、世界中で菜食を考えるきっかけになった。オリンピック金メダリストや数多くのアスリートが菜食主義になってから、体がどう変化し、どうパフォーマンスが上がったかということが中心に紹介されるこの映画は、みんなが菜食主義になるべきだと押し付けるものではなく、驚きと好奇心を震わせられる。

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畜産が減れば環境問題はかなり改善される。牛肉1キロを生産するのに、約13,000リットルの水が使用される中、トウモロコシなどの作物は同量を生産するのに約500リットルしか必要としない。飼料用作物に含まれる抗生物質、ホルモンなどが生活用水に流れ込むことで、淡水の環境破壊に繋がっている。世界で売られている抗生物質の8割が畜産に使われていて、抗生物質など薬が効かない、薬剤耐性の菌や微生物が増えている。畜産は感染症の感染源、次なるパンデミックの源になる可能性が非常に高いと警告されて来た。人の健康も、調べれば調べるほど動物性のものを摂るのはメリットよりデメリットの方が多いように思える。また、人間の食用レベルの食糧7億トンが毎年家畜の餌になっていて、世界人口増加で懸念される食糧不足問題も、食生活を菜食ベースにすればかなり改善されると言われる。

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私が菜食、プラントベースの食生活を始めるきっかけになったことのひとつは、親牛から離されて立ち震えている子牛を見たことだった。先日訪れた近郊の牛舎で、牛舎の向かい側にある小屋にいた子牛たちに「ママはどこ?」と尋ねる末っ子のたえに、あの日同じ年月だったゆまと同じことを感じているんだなと思った。言葉を選んで説明した。「かわいそうに。ママはあっちにいるんだよ。」と 、たえは子牛をなだめていた。牛乳を飲むときも、チーズを食べる時も、お肉を食べるときも、動物みんなにありがとうだね。と、子どもたちと一緒に見て、感じて、考え行動する。 日々の生活の中には気付きと学びがたくさんある。子どもたちは好んでオートミルクをミューズリーに使うようになり、特にゆまは肉は好んで食べなくなったし、菜食の友達も増えて来た。

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ヴァカンス真っ只中の今月、8月15日はフェッラゴストで祝日に。聖母マリアが天に召された日で、さながらイタリア版お盆。この日の前後の週にまとまった休みをとる人が多く、ディナーに誘われることが多かった。

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マッシモの農場の手前にあるマリア・エリーザの家に招待された日。NYでインテリアデザインを勉強したマリア・エリーザは市役所で働いていたけれど、思い立って去年退職、すでに初めていた素敵なB&Bに専念することに。マドンナ像の立つ道の両サイドが敷地で、右側がB&B、左側が自宅。

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家の向こうは絶景。もともとは、ここ一帯おじいさんのワイナリーだったそう。

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どこを切り取っても絵になる。

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インテリアもさすが。夢はインテリアコーディネーターだそう。

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この日は仲良しのミリアのママで出張料理人のジリオーラが、ボローニャ界隈のアペニン山脈名物、クレシェンティーネを揚げに来てくれた。

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材料は、小麦粉、ビール酵母、牛乳、植物油、塩。捏ねて発酵させて伸ばしたら、小降りに切り分けて、植物油で揚げる。伝統では生地の油も揚げる油もラードだけれど、今ではベジタリアンも多いし健康にも良くないからと、植物油を使っているそう。

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揚げ上がり。手前はプレーン、左はセージ、右上はモルタデッラを生地に練り込んである。

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この絶景を眺めながら、クレシェンティーネ。器も風景もご馳走。

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こちらはモッツァレッラとトマトソースを包んで揚げた南イタリア料理、揚げカルツォーネ。プー
リアではパンツェロッティと呼ばれる。揚げ物はなんでも美味しい。

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でも私はクレシェンティーニをふたつと、カルツォーネでお腹いっぱいだった。

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お腹も心も満たされてすっかり寛いでいるところに登場したのが、ボンボローネ。

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丸い揚げパンは、お店ではクリームが入っているのが定番。マリア・エリーザは、横に切って、 ジェラートを挟んでいた。ボンボローネは、私にとっては海ヴァカンスでの朝食に食べたいもののトップ3に入る。というのも、パオロからそんな海での思い出話を聞いたから。食べ物の思い出は伝染するようだ。

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ちなみに6年前森の家の庭で友達200人と結婚パーティーをした時振るまったのは、クレシェンティーネ(残念ながら肝心のクレシェンティーネの写真が全然残っていない)。プロシュットやフレッシュチーズを挟むのが定番なので、今だったらフムスやナスやキノコのベーコン仕立てなどを挟むかな。

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マリア・エリーザ(写真中央の立っている女性)とジリオーラ、素敵な時間をありがとう!

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数日後、マリア・エリーザの弟フェデリコの家に招待された。フェデリコはロンドン帰りの建築家で、今でもイギリスの仕事も抱えている。

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フェデリコの素敵な山の家は標高900m、モンギドーロのアルプスの辺りにある。もともとおばあさんが住んでいた家で、両親が改築したそう。フェデリコは長らく暮らしたロンドンから去年引き上げてきて、森の中での暮らしを満喫している。

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20年前に改築された家は古めたさをまったく感じさせない。マリア・エリーザとフェデリコのセンスはご両親譲りなのだろう。

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家具はすべて両親や親戚から譲り受けたもの。

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階段の上にある猫たちの部屋。うらやましい! 窓からは栗林と遠くにモンギドーロの町が。

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フェッラゴスト前夜のディナーはパートナーのジョヴァンナが指揮をとった。シチリア出身のお嬢様はセンス抜群で料理も上手。プリモ、セコンド、ドルチェとすべて美味しいシチリア料理で、ハーブやレモンのテーブルセッティングも完璧。

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あまりに素敵だったので、翌日も遊びに行った。

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8月半ばは、標高560mのうちでも35度の日が続いた。ボローニャに毎日仕事にいくパオロ曰く、町では体感温度40度だったとか。フェデリコの山の家も日中は未だかつてないほど暑かったそうだけど、それでも朝晩は涼しい。近くに沢があり、水の音の清涼感は最高だ。

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フェデリコが人生で初めて作ったという畑は、沢の水がふんだんにあるので青々としている。この立派なキャベツといったら。うちはきれいに虫に食べられた。逆にトマトは涼しいからかまだ一つも収穫できていないそう。どんな規模でも畑をやっている人とのおしゃべりは楽しい。

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見せたいものがあるのとジョヴァンナに連れられて森に入って見上げると、立派なオークが。枝ぶりが彫刻のよう。 みんなでハグしてエネルギーをもらった。直径を図ってみると、約320センチ。木の年齢は幹の高さ100cmのところの直径を2.5cmで割るとだいたいわかる。この木は約125歳。この木に背もたれ、一人静かにメディテーション。

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今夜は畑の恵みの新じゃがのオーブン焼きと、夏野菜とファロ小麦の温サラダ。オーストラリア帰りのジョヴァンナの妹ジョルジアも一緒にキッチンに立つ。

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新じゃがは、茹でてからにんにくとオーブンに入れてカリッと。うちも小さなジャガイモをたくさん収穫したので、何度も丸ごとオーブン焼きにした。どんな量であれ自分の畑でとれた野菜をいただける喜びは計り知れない。

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この夏、貸しアパートにしている森の家に泊りに来たゲストは、デンマーク、ドイツ、ベルギー、 オランダから。そのうちファミリーは大なり小なりみんな自然農法の畑をやっている。8月の一番暑い時にやってきたダニエルとパトリック一家もロッテルダム近くで畑をやっている。畑もワイナリーも見てみたいというで、それならばとドナートのところに。

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ダニエルは編み込みがとっても似合う。

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8歳の長男ジョアはトマトの種は金より高価だと聞いてから、美味しいトマトの種を集めて友達と売るようになったそう。ちゃんとロゴもウェブサイトもある。

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こちらワイナリー。ワイン作りは5年目。プロじゃないからあくまで農家のワインだけど、無農薬、無添加で美味しい。ダミジャーナという54リットルのガラス瓶に詰めて、ゲストにもウェルカムワインとしてプレゼントしている。

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ダニエルたちはワインを持って帰るのを希望したけれど、酸化防止剤の入っていないワインはとってもデリケートで、隣町に持って行く頃には酢になっていると言われるくらい。「ここで飲むのがいちばん!」とドナートは庭でワインを振舞ってくれた。

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一週間弱のステイで、この地をとっても気に入ってくれたダニエル一家。不動産を本気で検索していた。「家を探しがてら、秋にでも来ようかな」。ドナートもパオロもびっくり!笑顔に。自分たちの愛する地を気に入ってもらえるのは、やっぱり嬉しい。

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出発の朝、ドナートの畑にあった珍しいトマトを持ってき忘れてしょんぼりしたジョアに、うちの畑のでよかったらと言ったら、喜んでトマトを選んでいた。

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タネを採取して梱包したら、見せてもらおう。

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ちなみに一家はこんな車でやってきた。面白いグラフィックだったので話を聞くと、パトリックの会社の車で、会員制のブティックオフィスを運営しているそう。WEBサイトをみると、オフィスとは思えないとっても素敵な空間が。WORK EAT MEETがスローガンで、バリスタのいるカフェやレストラン、スポーツジムがあるオフィスもある。

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この日遊びに来ていたアルフレッドは、世界中でレクチャーもするグラフィックデザイナーで、オランダに住んでいたこともある。今ヴィーガンのテイクアウェイ&デリバリー食堂を企画中で、起業家同士、パトリックと話が盛り上がっていた。

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ブルクセルから来たティボーは、パオロは家を作るのが仕事だというと、自分は木で家を作るんだと言っていた。車にはBACK TO WOODと書いてあって、聞くと仕事のロゴだという。スローガンは、YOU DREAM. WE BUILD. とっても素敵な木の家を作っている。木の上の家なんて夢のようだし、住人の羊が羨ましいくらい素敵な羊小屋も作っている。

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シアターが仕事場で、ガーデナーのマダムも子どもたちもとっても可愛かった。また会いたい!

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ワクワクのご縁は、遠くから来るお客さん(もはや友だち)だけではない。近くに友だちも増えた。先月ボローニャから近所に越してきたマルチェッロ。マルチェッロにはうちの長女と次女と同年代の3兄弟がいて、学校が始まったらボローニャに住むお母さんのところに戻るけれど、8月中は近所にいるというので、子どもたちは大喜び。連日宿題を持って、朝っぱらから遊びに行く。

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障害を持った子どもたちの教師をするマルチェッロ、忍耐も情も深い。お昼には一度帰って来るんだよ、というのに、昼ごろ「よかったらうちで食べさせるよ」とマルチェッロ。12歳のお姉さんアンジェリカもしっかりしているけど、子ども6人のお世話ができるパパはすごい。

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午後には、子どもたちはうちのプールに。プールに飽きたらニワトリと遊んでトランポリンで跳ねたり果物の木に登ったりヘーゼルナッツを割ったり。

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先日ボローニャから遊びに来た年配のご夫婦は、「こんなにたくさん子ども達がたくさん駆け回って遊んでいるの、いつぶりに見ただろう」と言っていた。たえが裸足でニワトリ抱えて走り回っている姿には、目を丸くしていた。

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子どもたちが子どもたちらしくいられることが、普通でなくなっているようだ。

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一緒に遊んで料理して勉強して冒険してお芝居して喧嘩もして仲直りして。

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星空の下で映画を見たり、みんなでテントで寝たり。違う言葉を話す子たちと遊んで、外国の文化に興味を持ったり。いまの学校のシステムと状況では、できないことがたくさんある。先のことはわからないけど、今を目一杯楽しませてあげたい。

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7年前にこの家を買ってから、徐々に家を直し始め、荒れ放題だった敷地を整備して来た。こんなに大きな家と土地をやりくりするのはライフワークだ。パオロは始めから「カランコ(うちの敷地の名前)にはすごいポテンシャルがある」と言っていたのが、私にもわかって来た。ここが世界とつながる港になればいいねと言っていたのが、気づけば実現して来た。

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引き寄せたい未来は、量子の世界では描いた段階ですでに自分のものになっているという。ワクワクすることをたくさん思い描いて、それに固執しすぎず、あとは天に身を任す。幸せなこと、豊かさよ、やってこい!と思っていると、必ずやって来る。空の時間と自由な気持ち、望むものを受け取る姿勢が大事だ。それに感謝の気持ち。毎日がミラクルだと思って生きたい。アインシュタインのように。

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友達のワイナリーオーナー、ダニエラから、納屋の動物やペットの守護聖人アントニオの作品をオーダーされた。農学者で農家の旦那さんロレンツォへの誕生日プレゼントだ。

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動物は動物らしく、子どもは子どもらしく、大人は童心に戻って、思いやりと敬意を払って生きられたら。宗教、信仰、政治、欲望などで分割した三次元の世界から、肉体や物質世界を超えたヴェールの向こうの世界を意識し始めたら。きっと世界は変わるだろう。それにはまずは自分を知り、トラウマを癒すことから。そして自分の領域を意識し、秘められた能力と無限の可能性を信じる。そして何事にも愛と同情心を持つことなのかなと思う。

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8月も下旬になり、光が変わって来た。夕暮れは徐々に早くなって来ている。子どもたちがプールに飛び込むのはあと何日だろう。こんがり焼けた手足は伸び、心も身体も成長しているのだろう。学校は9月中旬から。たくさん太陽を浴びて、スーパーパワーの免疫力を高め、夏休みならではの経験をたくさんして、心と体の糧にしてあげたい。

小林千鶴

イタリア・ボローニャ在住の造形アーティスト。武蔵野美術大学で金属工芸を学び、2008年にイタリアへ渡る。イタリア各地のレストランやホテル、ブティック、個人宅にオーダーメイドで制作。舞台装飾やミラノサローネなどでアーティストとのコラボも行う。ボローニャ旧市街に住み、14年からボローニャ郊外にある「森の家」での暮らしもスタート。イタリア人の夫と結婚し、3人の姉妹の母。
Instagram : @chizu_kobayashi

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