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神社の境内で見つけた、新ブランド「M」の秘密。

こんにちは! 散歩とサトイモが好きな編集REIです。

先日、MUVEIL(ミュベール)のデザイナー、中山路子さんが手がける新ブランド「M(エム)」のオープニングレセプションに行ってきました。

ショップの場所は、神田明神。都心にいることを忘れさせるような、神聖な空気の流れる境内の奥へ進んでいくと、白いビルが現れます。6月16日(金)、その建物の302号室にMがオープンします。

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店内は広々としていて、一着一着をじっくりと手にとって見られる空間からは、顧客への思いやりと丁寧さが伝わってきます。ブランドのテーマに掲げているのは、「メンズ服の再構築」「美しい所作を生む衣服」「上質な日常を生む服」。

Mの服は、メンズの服を解体して、レディスへと再構築させたようなシルエットが特徴のデザイン。禁欲的でセクシーさを抑えた表現に落とし込むことで、品の良さを保ちながらも、ドレープや素材、フォルムからさりげない女性らしさが感じられるワードローブです。

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そして今回注目すべきは、ショップとしてだけではなく、同空間に新たな機能として「ギャラリー」という性質を持たせた点です。Mの世界観を、洋服だけでなく五感で感じとってもらうことで、記憶に残る体験を届けたいという想いが背景にあるのだそう。

そこで第1弾として、今回は若手映像作家の小谷野五王さんによるショートムービーが放映されました。「痕跡」と「気配」をテーマにした本作品の主人公は、ホテルの清掃員。あらゆる国の人々が行き交うホテルの部屋に残された「痕跡」を辿るようにして、清掃員がそれぞれの部屋を掃除しながら、そこに泊まった人々の「気配」を妄想する劇中劇となっています。

登場する人物が着ている服は、ほとんどがMのもの。動作によって変化する洋服の見え方や、異文化の交錯が見事に表現されたストーリーによって、展示だけでは伝わりきらないブランドのインスピレーションがとてもよく伝わってくる内容でした。

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そして、同じく第1弾に加わったのは、華道家・萩原亮大さんによる生け花。メンズ服の再構築がブランドテーマのひとつであったことから、芯の強さを表現する大木を裸体の女性に見立てています。
その周りを覆うのは、Mのワードローブをイメージして生けられた植物たち。主役ではなく傍らでそっと輝くような、素朴な美しさを持つスモークツリーやかすみ草を主役にした作品は、まさにMが求める「上質な生活を送ることに趣を置く女性像」そのものでした。

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6月16日(金)から6月29日(木)には、国内外の生活用品を取り扱う「Roundabout」と、物がもたらす抽象的な作用に焦点を当てた場所「OUTBOUND」のオーナーを務める小林和人さんによる展示も開催予定。ぜひ、この空間でしか味わえないショッピングを体験してみませんか?

小林和人 「目に見える具体的な機能」と「目に見えない抽象的な作用」
期間:6月16日(金)~6月29日(木)13時~19時
会場:神田明神
東京都千代田区外神田2-16-2 302
営)13:00~19:00

●問い合わせ先:
M
Tel. 080-3502-5801
m@m-friends.co.jp

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