
3000メートル級の山が織り成す絶景を見に、立山へ。
こんにちは、編集NSです。先日、富山県の立山に行ってきました。北アルプス(飛騨山脈)を代表する山のひとつで、お目当てはダイナミックな山々の景観と、ホテルとしては日本で二番目に高いところにあるホテル立山での宿泊、そしてそこから見る星空です。
立山を含む広域は国立公園になっていて、マイカーで乗り入れることができません。いくつもの乗り物を乗り継いで、山登りの拠点であり、ホテル立山のある立山室堂というところまで行きます。ルートはふたつあって、富山側からはケーブルカーとバスを乗り継ぎ、長野側からは電気バス、ケーブルカー、ロープウェイ、トロリーバスを乗り継いで辿り着くことができます。この道は立山黒部アルペンルートとして知られ、大人気の観光ルートです。
私たちは、途中に黒部ダムがある長野側から向かいました。出発点の扇沢駅から電気バスで十数分すると、ダム駅に到着。よくぞこんなところに……という壮大なダムが待ち構えています。観光放水の轟音に圧倒的され、高さ186メートルで日本一というえん堤からの眺めに、足がすくんだり。
続いてケーブルカーに。ケーブルの斜度に合わせて、内部は階段になっています。乗り物好きのキッズにはたまらないと思います。
その次はロープウェイに乗車。ぐんぐん登っていきます。いろんな緑のグラデーションがきれい! そして、かなり急峻な地形に黒部ダムが造られたことがわかります。そこからトロリーバスに乗って10分、目的地の立山室堂に着きました。標高は2450メートル。山登り向けの本格装備の人、周辺を散策しにやって来たカジュアルな服装の人でごった返し、とても賑やかです。
---fadeinpager---
室堂ターミナルの外に出ると、立山の威容が目に入ります。左側が、立山を構成する峰のひとつの雄山(3003メートル)。へこんでいる部分が一ノ越(2690メートル)で、私たちが目指すところです。たいしたことなさそうですが、立山室堂から250メートルも登ります。なんだか『ロード・オブ・ザ・リング』を思わせる風景です。
ところどころに雪渓が残っていて、雪渓を通過しながら先へと進む場所が何度も出てきます。最初は季節外れの雪にはしゃいでしまいましたが、先に行くにつれ斜度が出てきたり滑りやすくなっていて、声は悲鳴に変わっていきます。雪渓から溶け出した水が谷を伝い、やがて小川になって、清涼な音を立てていました。
一ノ越までは周囲の岩を集めたりセメントで固めたりして、とても歩きやすくなっています。自然や風景への影響を最小限にしながら整備してくださった方々に、感謝の思いが涌き上がります。
一ノ越に到着。雄山への道を見上げると、一気に斜度が上がっています。これは大変そう……ですが、いつか挑戦したいと思います。
室堂方面はこんな景色です。
草木の緑と雪の白、岩のグレーと土の茶が、迷彩柄を作っています。ずっと眺めていたい景色が広がっていました。
---fadeinpager---
2時間弱のハイキングを終え、ホテル立山の「ティーラウンジりんどう」でシフォンケーキをいただきました。黒部ダムをイメージしていて、生クリームが豪快にのっています。キャラメルソースも濃厚で、ひとりでは食べきれないほどのボリュームです。立山の湧き水で水出ししたというアイスコーヒーもおいしかったです。
ホテルの開業は1972年。ティーラウンジも雰囲気があります。
夜は雨になってしまい残念ながら星空は見られませんでしたが、ホテル周辺から見える星空はそれはそれはきれいなのだそうです。ホテルの営業は通常、4月半ば~11月末まで。春は一面雪景色でスノーシューやクロスカントリーが楽しめ、5~6月は雷鳥ウォッチング、夏はハイキング、9~10月は紅葉鑑賞、晩秋は星空観察と、季節によっていろんな楽しみがあるようです。行くのはなかなか大変ですが、それを超える感動がきっとありますので、立山やホテルにご興味もった方はぜひ訪れてみてください。
ARCHIVE
MONTHLY