Editor's Blog

この秋、私が久しぶりに香水を変えた理由。

こんにちは、編集Tです。
新しい冒険をすることを嫌う私は、
ご飯屋さんでも毎回必ず、決まったメニューしか頼みません。
「毎回、同じものばかり食べてて飽きないの?」とたまに言われるのですが、
不思議と全然飽きないのです。
自分でこれと決めた定番を見つけたら、飽きることなくリピートし続けます。
そんな私は、ずっと長らくサンタマリアノヴェッラの「ポプリ」という香水を愛用し続けていましたが、
この秋、数年ぶりに香りを変えました。

そう、この香りに惚れてしまったのです。
オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリ―のルーブルコレクションです。
このコレクションは8人の調香師が、ルーブル美術館に貯蔵されている作品をひとつずつ選び、その作品からインスピレーションを受けて香りを作ったというもの。
本来、香りのない彫刻作品や絵画から、その作品を想起させる香りを作る、というコンセプトそのものにグッときました。

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庭園での語らい」ゲインズボロ―作 調香師ドロテー・ピオ 75ml¥23,100 

サモトラケのニケ、ミロのヴィーナスといった著名な作品をインスピレーションにした香りもあるのですが、
私が気に入ったのはゲインズボローという作者の「庭園での語らい」という18世紀のイギリスの絵画をテーマにしたもの。
樹木が茂る美しい庭園で、
薔薇色のドレスを着た女性に、若い男性がぎこちなく右手を差し出し、
若い女性はそれに応じようとしています。
初々しいひとつの恋が始まろうとしている瞬間を描いた作品。
香りはといいますと、
女性が纏っているドレスの色を彷彿とさせるローズをベースにしているのですが、ペパーミントとベルガモットの爽やかなアクセントのお陰か甘さはほとんど感じさせず、
透明感のある凛とした香り。
水性香水特有の、ささやき声のような柔らかな香り立ちも気に入りました。

髪をバッサリと切ったわけでもないし、メイクを変えたわけでもないし、
今シーズン買ったばかりの新しい服を着ているわけでもないけれど、
香りを変えると、何かが大きく変わった、そんな気がします。
しかもそれが自分にだけ分かる密やかな変化というのも、なんだか気に入っています。

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