Editor's Blog

暑い夏が始まる。大人のゆかたを着ませんか?

花火大会もなくなってしまった2020年ニッポンの夏。さみしいことではありますが、日本の伝統衣装である「きもの」はじめのきっかけには、「ゆかた」はピッタリ。フィガロジャポンで長らく連載されていた「きもの暦」「きもの上手」からの抜粋と、新たな撮り下ろし・書き下ろしを加えて、スタイリスト原由美子さんが連載コラボレーション第3弾となる『原由美子の大人のゆかた きものはじめ』を出版なさりました。

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帯には、「ゆかたをきもの生活の第一歩に。」という言葉が書かれています。¥1,430  CCCメディアハウス刊

ゆかたって着方を間違えると、幼くなりすぎたり、知的に見えなかったりすることも。

この書籍でのゆかたの提案は、すべてが品よくシックです。ときに、背の高い女性向けに男ものの幅広のゆかたも紹介しています。それらは柄行も凛々しくて大胆。また、はんなりとした色彩のゆかたは、大人の女性を魅力的に見せる仕草まで授けそうです。

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男ものってカッコいい! 洋服でメンズを女性が着るように、ゆかただって自由に楽しんでほしいです。

現在は終了してしまった連載ですが、当時から、きものに対して緊張感を感じて遠い存在と思ってしまう女性たちに、洋服と同じ感覚で、楽しんで纏ってほしいという考えから、この連載ページを原さんは手がけていらっしゃいました。

私、編集KIMも担当だった時代があって、原さんとともにきものの展示会に出かけた際には、文様や色彩の美しさに打たれました。一見地味色なものも、繊細な柄や染め方の手の込んだ背景まで知ると、ますます欲しくなります。

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以前、竺仙の展示会で文久小紋(二枚型で染めた江戸小紋、たいへん詳細な柄行)を拝見した時、いつか絶対に纏いたい、と思ったものでした。

原さんのスタイリングしたきものと帯を、コーディネートそのまま購入される顧客の方もいらっしゃったようで、そういう話を聞くたび、鼻高々な気持ちになったことが思い出されます。

『原由美子の大人のゆかた きものはじめ』は、木綿、綿麻のゆかた、ゆかたのように纏える織の夏きもの、絞りや奥州小紋、絹紅梅など、素材や柄に基づいて、スタイリング参考や知っておくと役立つ知識などがたくさんの写真とともに綴られています。

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また、竺仙、誉田屋権兵衛、ヨーガンレール ババクーリのゆかたの柄を紹介するコーナーもあって、こちらでは、絵が、柄が、文様が、ブランドの哲学や個性とあいまって、読む人のイマジネーションを広げてくれます。マリメッコの柄をいろいろ見る時に気持ちが高揚しますが、「柄好き」の女性にはたまらないページだと思います。みんな違って、みんな美しい!のです。

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京の帯匠 誉田屋権兵衛のゆかた。

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うれしいオマケは、半帯の結び方も丁寧に記されていること。

大人のゆかた美人を目指すには、一冊手元に置いておくととてもためになり、心が豊かになる書籍です。

夏の夕方、私はベランダでビールをワイングラスについで夕焼けを見ながら、この本をめくると、とっても幸せな気分になりました。

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