Editor's Blog

雲に誘われて。

夏が……終わった……?と思ったら、突然肌寒くなって、寂しい気持ちの編集MIです。一気に気温下がりすぎじゃないですか。夏が恋しい……。

そんななか、ある絵へと思いを馳せています。敬愛するアーティスト、平松麻さんの、「雲」の絵。

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『もしも』というタイトルに、ふたつの雲の関係性を思う。

現在、ギャラリーSUにて、平松麻さんの個展『待つ雲』が開催されています。麻さんにとって、永遠の憧憬である「雲」という存在。子どもの頃からの憧れだった雲は、“自身を仮託する存在”なのだそう。

私は麻さんの描く雲が好きです。その前に立って絵を眺めていると、ひゅうっと雲に溶け込んで同化するような、どこまでも一緒に漂っていけるような、安堵とちょっぴりの不安――そんな感覚を覚えます。

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右上の小さな作品、『影』にとても惹かれました。

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こちらの雲の影はとてもちっちゃい。

自由なようでいて、雲の流れは風によってもたらされていることを考えると、せつないような、気ままなような、不思議な気持ちになります。

会場であるギャラリーSUという空間もとても好きです。昭和11年に集合住宅として建てられたレトロモダンな建物は、麻さんの絵ともとても相性がいい。

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木枠の窓など、ぬくもりを感じさせる空間。

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館内から空を見上げる。

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前回、別会場で行われた展示作品のマッチ箱も。ひとつひとつに物語があります。

ここでの体験は、扉を開けて、麻さんの意識のなかへ入っていくような、ちょっとした冒険のようなものかもしれません。
最後に、いちばん心惹かれた作品を。

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ギャラリーの入り口手前にある外の一角。これまででいちばん小さなサイズの雲の絵。

麻さんに、「これ、とても好きです。見ているとほわほわした気持ちになります」と伝えたら――「でも、タイトルは『穏やかだった日』。“だった”なんです」。

会期は10/11までです。豊かな世界へぜひ。

『待つ雲』
会期:開催中〜10/11
会場:ギャラリーSU(東京都港区麻布台3-3-23 和朗フラット4号間6号室)
開館時間:12時〜19時
tel:03-6277-6714
http://gallery-su.jp

 

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