Editor's Blog

新発売の電動グリルで、アメリカ式BBQをやってみた(庭で)。

少し前までフィガロ編集部のお隣、Pen編集部に在籍していた編集YKです。

Penで担当した2/15発売号『100のキーワードでひもとくアメリカ』では、BBQグリルの世界的なメーカー「weber(ウェーバー)」の取材に出かけました。以前、熟成肉を専門に取り扱う飲食店に勤務していた経験もあり、他の人よりは肉に詳しいつもりでいた私。しかしアメリカのBBQは、意外に(失礼)奥が深いものだと思い知りました。

日本人が想像するBBQって、川原で肉や野菜を手早く網焼きにしてワイワイ食べる、屋外の焼き肉みたいな感じではないでしょうか(正直、私もそうでした)。ところが、本場アメリカのBBQは、大きな塊肉を蓋つきのグリルで、時間をかけてじっくり焼き上げることに主眼を置きます。グリルで仕上げた野菜の串焼きやソーセージ、ハンバーガーをコース料理のように振る舞い、待ちに待ったステーキをみんなで分かち合う......。

このメインの肉を高温に保ちつつ、湧き出る煙を逃がさず肉をスモークしてくれるBBQグリルの「蓋」こそが、アメリカ式BBQの神髄。そして1952年、この蓋つきグリルを世界で最初につくったのがweberなのです。

取材終わりに、「実は2月末に、どんなご家庭でも使えるグリルが登場します」との情報をもらった私。気になる料理は何でもつくってみたくなる性分で、さっそく新発売のグリルを自宅に借りてきました。

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新発売の「weber PULSE 1000」¥59,990(税込)。直火を使わない電熱式で、テラスや庭での使用にもってこい。

ドライバーいらずで組み立て完了、コンセントに挿して電源を入れ、ノブをひねれば温度調整ができるという、まさに誰でも使える簡単仕様。しかし侮るなかれ、電熱式にもかかわらず最高温度は316℃を維持できるプロもびっくりの設計なのです。さっそく260℃で予熱を開始。その間に食材の準備を行います。

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近所のスーパーで購入した食材。常に売っているアンガス牛の肩肉750g、普段はどんなご家庭が消費しているのだろう……?

じっくり火を入れるので、食材も大きいまま。けして手を抜いているわけではありません......?食材に下味をつけたら、野菜にも肉にも表面にまんべんなくオリーブオイルを塗るのがポイント。こうすることで、長時間熱を加えても食材に含まれる水分が逃げず、ジューシーな仕上がりを実現できます。

肉の準備ができたら、weberの秘密兵器、プロープ(温度計)を肉に挿します。グリル内の温度と肉の内部温度を同時に確認することができ、ちゃんと肉に火が入っているかわかるというスグレモノです。

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針状になっているプロープを肉の中心まで挿入。300℃以上にもなるグリルに入れっぱなしでOKという頑丈さが凄まじい。

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1952年、海洋ブイの工場に勤めていたジョージ・スティーブン。彼がブイをふたつに切り、上部を蓋に、下部に網を引いてグリルにしたのが蓋つきグリルのはじまり。

260℃で予熱したグリルに食材を載せたら、蓋を閉めます。「PALSE 1000」の真骨頂はここから。なんとスマホのアプリがBluetoothやWi-Fiでグリルと連動し、焼き加減を教えてくれるのです!

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スマホに専用アプリをダウンロード。グリル内の温度や肉の内部温度はこちらでチェックでき、焼き上げの工程も教えてくれる。

グリル内の温度はスマホでモニタリングが可能。アプリで自分が調理したい牛・豚・鶏・魚などの肉の種類や部位を選び、厚さや好みの焼き加減を設定すれば、スマホ上にレシピが表示されます。肉の内部温度が規定値に達すると、「ひっくり返してください」とスマホに通知が! アプリに従って調理するだけで、本場の焼き加減を簡単に実現できるのです。

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蓋を開けた瞬間、煙とともに歓声が上がること間違いナシ。

蓋を開けた瞬間、思わず「おお……」と唸りました。肉のいい香りが煙とともに広がり、表面に肉汁がうっすらと浮かび上がります。野菜類もしっとりといい感じ。

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しっかり火が入りつつ、ミディアムレアに仕上がった肩肉。カリフォルニアワインと合わせていただきました。

ミディアムレアの、ジューシーな味わいが口いっぱいに広がります。野菜やソーセージも、肉の薫りを纏って美味しさ倍増。ランチなのにフルボディのカリフォルニアワインがぐいぐいイケてしまいます。

今回は牛肉でしたが、鶏も豚も魚も、全部のレシピを試したくなる楽しさです。

後片付けも非常に簡単。グリル内部にこびりついた焦げを、ブラシでこすり落とすだけという何ともワイルドでアメリカンなお作法。メンテナンスが楽だと、またいつでも使いたくなります。

なかなか外に行けないこんな世の中だから、自宅での料理は豪快に、愉しくやりたいもの。そんな時間を、庭やテラスで支えてくれる一台になるかも知れません。

official weber website
www.weber.com/JP

 

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