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星野リゾート 西表島ホテルで、自然の神秘を体感。

幼少期の趣味はショウリョウバッタの捕獲、いまでも虫が大好きな元野生児の編集TAOです。東京で暮らしていると、ときにとてつもなくやってくる大自然への憧憬。独自の生態系を育み、手つかずの自然にあふれた西表島はずっと憧れの場所だったのですが、今回、沖縄取材でついに訪れることができました。西表島で滞在したのは「星野リゾート 西表島ホテル」。ホテルでゆったりとリゾート気分を堪能しながら、西表島ならではの自然を学ぶプログラムにも参加しました。

石垣島から船で約1時間、西表島・上原港に到着したら送迎バスでホテルへ。「星野リゾート 西表島ホテル」は、西表石垣国立公園に位置しています。西表島は沖縄県のなかでも2番目に広い面積を持っているため、送迎バスがあるのは安心です。西表島といえば国の特別天然記念物イリオモテヤマネコですが、現在は100頭ほど生息しており、絶滅危惧種としても指定されています。「イリオモテヤマネコ見れるかな~?」なんて無知な状態で辿り着いた私だったのですが、島の住民でも1年に1度見るかどうか。車の運転中に道を横切ることもあるそうで、イリオモテヤマネコ保護のために、島内では時速40キロをキープすることが定められています。そんな話を聞きながら、港から10分ほどでホテルに到着!

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ハイビスカスやプルメリアの花が咲き乱れたエントランスに、赤い屋根と白壁の外観が南国のリゾート感たっぷり。ロビーに入ると、格子柄の高い天井が広がります。

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ロビーの奥に見える屋外プールには、夏休みを楽しむ子どもたちの姿が。プールサイドの黄色いパラソルの下では、大人たちがドリンク片手にひと休み。

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プールサイドでは、8月31日まで「パインビアフェス」を開催中。高さ2mもの巨大なパイン型サーバーより、ビール(ジョッキ¥1,000レンタルで滞在中お代わり自由)やパインジュース(無料)を楽しめます。パインサーバーの蛇口をひねって、乾いた喉にビールをゴクゴク! パイナップルが有名な西表島に因んだユニークな仕掛けが、夏を盛り上げてくれるはず。

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客室は、全室42㎡以上の広々とした空間。寛ぎスペースのデイベッドや木製のインテリア、レリーフなど、南国にふさわしいラグジュアリーな雰囲気に包まれています。最大4名まで宿泊可能だそう。

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ベランダからは、屋外プールやジャングル、その奥の海まで臨めます。鳥の声や波の音に耳を傾けながら、テイクアウトしたランチのタコライスを堪能。島の自然環境を保護し、持続可能な観光モデルを作るため、日本初の「エコツーリズムリゾート」を目指している星野リゾート 西表島ホテル。エコロジカルなホテル運営を目標のひとつに掲げ、ランチも環境へ配慮したパッケージで提供しています。

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プラスチックごみを減らす取り組みにも積極的で、客室でのペットボトルウォーターサービスやショップや自販機でのペットボトル飲料の販売を廃止。その代わりにホテルでは専用ボトルが用意され、館内のドリンクバーで水やさんぴん茶、ジュースなど、各種ドリンクを自由に楽しむことができます。

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自然環境の保護と機能性のバランスを考えながら、ゲストの心地よい滞在を叶えるため、オOSAJIとの協業によって、環境に配慮したオールインワンソープも開発したそう。

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ビーチリゾートでは洗濯も必須となりますが、アルカリイオン電解水のみで洗い上げる、環境や人に優しい洗剤レスのスマートランドリーを導入。世界で初めて、洗剤を使わずアレルゲンフリーの洗濯を可能にしたコインランドリーwash+を展開する株式会社wash-plusとの協働プロジェクトにより、星野リゾートの中でも西表島にいちばん早く本格導入したそうです。実際に使ってみましたが、パネルのみの操作でキャッシュレス、洗剤レス、洗濯物を持って行けばいいだけというスマートなシステムに感嘆しました。

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「エコツーリズムリゾート」を掲げて積極的な環境保全に取り組んでいるのは、やはり大自然が隣り合わせという立地にあるからこそ。西表島は日本最大の亜熱帯ジャングルの密林が生い茂っていますが、ホテルの敷地もジャングルに覆われています。エントランス向かいのスペースで、のんびりとチェアに腰掛けながら、自然に関する書籍を手に取るのも贅沢な時間。

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自然を知り尽くしたホテルガイドスタッフによる、イリオモテガイドウォーク ジャングルコースにも参加しました。植物や虫の説明をしながら、ホテルの近隣に生い茂るジャングルを案内してくれます。生物多様性に富んだ西表島には、イリオモテヤマネコのほか、カンムリワシ、ヤエヤマセマルハコガメ、ヨナグニサンなどの貴重な動植物も生息し、なんと4857種もの生物が棲んでいるのだそう。

ガジュマルの太い幹や枝の広がりは圧巻! 幹や枝からヒョロヒョロと生えた愛らしい根は土に向かって伸びていき、やがて支柱根として木を支えていく存在に。そうして長い年月をかけて、大きな木に成長していくのだそうです。

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オオタニワタリというシダ植物が生えたガジュマルの木も発見。オオタニワタリとは他の木の幹に着生して成長することで、高い位置に移動し、日光に当たるそうです。

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倒木にシロアリが巣を作り、木を土へと循環させていく様子も目の当たりにしました。実際にジャングルを歩きながら、さまざまな話を聞くと、植物同士、植物と虫、動物の共生によって自然が保たれているということに気付かされます。植物とはなんて頭がいいのだろう!と、自然の神秘に胸を打たれると同時に、人間がそんな自然界のバランスを崩す存在であるということも自覚させられました。

ジャングルを散策した後は、イリオモテガイドウォーク マングローブコースへ。ホテル目の前の海沿いから河口まで歩きながら、マングローブ群落を目指します。

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海と川の中間地点である汽水域には、さまざまな生物や植物が共存し、影響し合い、雄大なマングローブ林を作り上げています。

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マングローブの種のひとつであるヤエヤマヒルギ。木から落ちたタネが海中を漂いながら土に定着し、木に成長していくのだそう。ガイドさんの話によって、マングローブのユニークで独特な生態系にますます惹き込まれました。

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西表島がどのように成り立っているのか、生態系を学ぶことができるオプショナルツアーは参加必至! ほかにも、イリオモテヤマネコの学校、世界遺産の学校など、島の成り立ちや独自の生物進化を解くさまざまな講義が開催されています。

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今回、西表島の雄大な自然に触れるツアーに参加したことで、東京に戻ってからも植物や生物の在り方に思いを馳せるようになりました。そして、環境保全への意識も随分と変わったように思います。サステイナブルやエシカルが叫ばれる時代だからこそ、逆にそんな言葉たちが表層的になってしまうこともあるかもしれません。西表島の手つかずの自然に触れることで、いま一度、自身と向き合ってみてはいかがでしょうか。

もちろん、プールや美しい海、沖縄食材を揃えたビュッフェなど、南国リゾート気分でリフレッシュできたのは言うまでもありません。2泊3日以上、ゆったりと滞在するのがオススメです。

星野リゾート 西表島ホテル
料金:1人¥14,000~(2名1室利用時、朝食付き)
電話:0570-073-022
https://iriomotehotel.com

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