報道からファッションメディアの編集者に転向した私に力をくれる、「母のおさがり」。
この編集部に来てはじめて、ハイファッションやジュエリーの魅力を知った編集TFです。
これまで報道の仕事に就いていたこともあり、服はとにかく機能性!ジュエリーは冠婚葬祭用のパールネックレスくらいしか持っていなかった私ですが、この編集部でさまざまなメゾンの物語やそれを愛しライフスタイルに自分らしく取り入れている素敵な人たちの姿を見て、「いつか私も」と憧れを強めています。が、そうそうに新しいアイテムを身につけられるわけではありません。
そんな私に、いま力を貸してくれているのが、帰省の際に母から譲り受けたジュエリーやお洋服の数々。
母から譲り受けたシャネルのヴィンテージイヤリング(私物)。ゴージャスな見た目ですが、意外とデニムなどのカジュアルルックにも合うので重宝しています。
身につける人を厳選するラグジュアリーメゾンのお洋服やジュエリーでも、「母のおさがり」になると違和感なく身につけられ、優しく包み込んでくれる気がするのが不思議。
そして、おさがりを譲り受ける時に、「これは●●の結婚式の時に仕立ててもらったセットアップ」「まだ近所に××百貨店があった時に、このブランドのお店が入っててよく行った」「父からお詫びでもらったジュエリー」などなど、そのアイテムにまつわるのストーリーを聞くのがまたおもしろい。当たり前ですが、母もまた、私とは別の視点や感性で人生を拓いてきたひとりの女性なのだな、と感じます。
たまにデザインがバブリー過ぎて、「どんなシチュエーションで身につければいいの!?」というアイテムもあるのですが、それをどうアレンジして身につけてみようか、と考えるのもまた楽し。
お盆に実家に帰っている方もいらっしゃると思いますが、「実家で話すトピックがいまいち見つからない」と時もあるでしょう。そんな時は、おうちにある"モノ"をめぐる物語を、一緒に紐解いてみると、家族の意外でおもしろい一面が垣間見えるかもしれません。
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