
2017年秋冬は、あえてのスニーカースタイルに挑む。
初夏の風に肌も汗ばむ頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。
ファッション業界は、これから暑い夏に突入するというのにすっかり秋冬モードです。
さて、そこにどっぷり浸かっている私もご多分にもれずさー、何を買おうかしら、と先走っているのだが、まずは2017年秋冬どんなムードで行きたいのか、思い切ってこの場で発表したいと思う。
今年の3月パリコレに行った時に気になってはいた。
スニーカーの話である。
そんじょそこらのスニーカーではなく、アシックスやら、90年代に流行ったナイキのエアマックスやら、イケてるのか?ダサいのか?どっちなんだい?と問いかけたくなる部類を履いている人々がなんだかかっこよかったのである。
先日赴いたロンドンでもフィラを見かけたが、その世界(?)に踏み込む勇気をなかなか持てずにいた。
そんな時、今月から2018年春夏メンズコレクションが始まった。
恐るべし、ネット社会。まだ今年の夏も来ていないのに、来年の夏の服が一般人にも鑑賞できてしまう。服は自分が着る想定で見る方針のため、基本メンズには関心がなかったのだが、何やらギリギリなスニーカーが目についた。マーティン ローズで登場したナイキ、キコ コスタディノフとアシックスとのコラボ…
やっぱりダサスニーカー盛り上がっているのか! 今こそ買わねば! と武者震いしたのだが、はて、何を買うべきか。ここのところスニーカー業界に気をとめていなかったこともあり、素人が急にいろんなきまりがありそうな?ナイキに手を出すのは危険ではなかろうか。考えあぐね、いつもは西洋かぶれのファッションに勤しんでいるくせに、日本人ゆえ、ここはアシックスではないだろうか、という結論に至る。本場だし、種類もきっと豊富にあることでしょう。念のためどの型がイケているのかリサーチしてみたものの有力な情報は得られなかったのでもうここはジャケ買い、とアシックスストアへ乗り込んだ。で、完全に見た目で選んだのがこちらです。
なんの裏も取れていないのでいまいちこの選択が正しかったのかどうか自信がないが、これを中心に秋冬は展開していこうと思っているわけである。
では、これに合わせる服はどうするか。
もうこうなったらダサめで行くしかない。
ムードとしては、2018年春夏のマーティン ローズやバレンシアガのメンズ、そして、唐突だが、この間偶然見た映画『トム・アット・ザ・ファーム』(2013)のグザヴィエ・ドランみたいな格好。
なんだか男っぽいラインナップだが、気をつけなければならないのがマジのダサい人にならないことだ。私はおしゃれのためにあえてやっているのです、感を出さねばならない。そこでパリコレで見かけたスニーカー族や、ギリギリファッションのショーに出ていたモデルたちを振り返ってみた。皆味のある顔つきをしている。ドラン氏などはイケメンだ。ということは、着る人自体がかっこよくなければ「あえてダサい」は無理なのか?!
いや、私はひとつ解決法があると思っている。それは、ブランドの力を借りることだ。ブランドをひけらかすなど少々品がないのかもしれないが、スタイリングにぱっと見でわかるようなハイブランドのアイテムを加えることによって、「私はモードもよく存じ上げているんですが、今の気分であえてダサい格好をしております」という「あえて」感を演出できるのではなかろうか?!
ファッションって、大変ですよね…
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