栗山愛以の勝手にファッション談義。

梅雨明けに備えて、水着を準備してみる?

梅雨入りしてじめじめした日々が続いているが、その直前に夏のような天気が続いたこともあり、みなさまは早く海とかプールに行きたいよね! とそわそわされている頃ではないだろうか。

ちなみに私はまったく泳げない。そして何度か公言しているように筋金入りのインドア派である。がしかし、2019年春夏パリコレクションのランウェイでは珍しく水着が目立っていたからモードバカとしては避けて通ることはできない。一切水に浸からぬようビーチサイドで粘るとかして、何とか水着を着用せねばならない時が来たのではなかろうか。

そこでランウェイを振り返ってみたところ、やはり王道はジャックムスなような気がしてくる。イビザとか?! まったくもって縁がないが、華やかなファッションピープルが集うヨーロッパのリゾート地で映えそうなルックばっかりだった。
うーん、でもカラフルだし、底抜けの開放感と楽天的なムードが私のダークサイド寄りのマインドとはかなりかけ離れていてちょっと落ち着かないかも。

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実は、ショーを見て、心奪われた水着もある。いや、水着と言っていいのかどうか。サンローランの、タキシードと融合させたようなボディースーツだ。ヘルムート・ニュートンの世界観をイメージしていて、めちゃくちゃかっこよかった。

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いやでもこれ、足元は薄手のストッキングにハイヒール、そして、クリスタルが散りばめられたゴージャスなチョーカーで完成するスタイル。プールサイドでポーズをとったらかなりいけていると思うが、一滴も水がかかってはならぬ装いだし、現実的ではないのか……

他に何か……と雑誌をめくっていたら、ボッテガ・ヴェネタのキャンペーンヴィジュアルが目についた。一見なんてことない黒のワンピースなのだが、ぐぐっと大胆なハイレグなど、カッティングがセクシー。背中もがーんと開いたデザインみたいで、ストイックなようでそうではないバランス、さすが新クリエイティブディレクター、ダニエル・リーさん。ジャージー素材というセレクトもにくい。

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このバランス感、インスタとかで披露されているモデルのミカ・アルガナラズの水着姿にも見受けられる。スレンダーな身体つきに、アンダーウェアみたいにそっけない形の黒のビキニが、ほのかにセクシー。このくらいの塩梅がいいんじゃないかなあ。

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と、気づけばすべて黒を選んでいる。きっと華やかなビーチでは地味になってしまうだろうし、色気も足りないんではなかろうか。それに、シンプルだからこそ、モデル並みのスタイルが必要な気がする。

やっぱり、たぶん今年も海には行かないし、妄想に留めておこうと思います……

栗山愛以

ファッションをこよなく愛するモードなライター/エディター。辛口の愛あるコメントとイラストにファンが多数。多くの雑誌やWEBで活躍中。

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