栗山愛以の勝手にファッション談義。

いざパリコレへ! 妄想ドレスアップ。

ファッションウィークが盛り上がっている。

オンライン発表を選択するブランドもまだまだあるが、先シーズンに比べてフィジカル開催がかなり多い。

東京コレクションをいくつか取材していると、やっぱり人が服を着て歩くランウェイ形式を生で見るのがいちばんムードも服もよくわかる、と改めて思わされた。でもいま恒例のパリコレ取材を敢行しようとすると、帰国後の長期間の隔離がネックになる。現地滞在期間と合わせて1カ月近く稼働できないのはかなり厳しい。副作用に苦しみながらせっかくワクチン打ったのにな〜フランス入国時は何の制限もないようなのにな〜早く海外に自由に行き来ができるようになってほしい。

新型コロナウイルスの感染拡大でドレスアップする場がなくなった、という話をよく聞くが、私にとってはパリコレ取材がその機会だったような気がする。異国の地で気が大きくなっているうえに、周りは皆目一杯おしゃれをしている。日本にいる時はTPOを考えたりして何かしら抑えねばならないが、そんなことはもう気にしなくていい。思いっきり好きな格好ができ、時にはスタイリングに対して「いいね、それ!」とコメントをもらうこともあったりして、楽しくて仕方がなかった。

ということで、今回はもしパリコレに行くんだったらこんな格好をしたい、という妄想を泣く泣く繰り広げてみたいと思う。

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ところで、最近コートニー・カーダシアンのスタイルが気になっている。

パンクバンド、Blink-182のトラヴィス・バーカーと付き合い出したがゆえに、どんどんゴス方向に傾いていっているからだ。いまさらながらNetflixで10年前の「カーダシアン家のお騒がせセレブライフ」を熱心に観ているが、たしかにスコット・ディシックと暮らしていた頃のコートニーとは別趣味。トラヴィスに借りたとかいう内臓が飛び出すグロテスクなイメージが描かれたデスメタルバンドTを着ていた、といって話題にもなっていた。

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いちばん心に響いたのは、40代にして果敢にゴススタイルに取り組む姿勢。私も年齢関係なしで堂々と装っていかねば、と勇気づけられる。コートニーの場合、手元のエルメスのバーキンでバランスを取っているのかもしれないが……

ともあれ、ゴス方向はそもそもきらいではなく、ボッテガ・ヴェネタやバレンシアガを見ていると黒っぽくいくのもいい気がしている。バレンシアガのパゴダショルダーでシルエットにパンチを持たせ、光沢のある素材を持ってきたりして全身黒に身を包んでもいい。

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マスクもファッションアイテムとなっているいま、マリーン セルで大判スカーフが付いているタイプやガスマスクのように立体的なタイプを手に入れた。

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東京でも時折着けてはいるのだが、打ち合わせやインタビューなどでは絶対に相手の気が散るし、ガスマスクタイプは私の声がほとんど聞き取れないらしいので避けねばならない。パリコレでなら、心おきなく着用できるだろうなあ。KISSのTシャツにスカーフやスパンコールやファーがパワフルに融合しているジュンヤ ワタナベのドレスなんかに合わせたい。

グッチでフューチャーされた、2016-17年秋冬バレンシアガのジャケットも改めて着ておきたい。

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発色のいいブルーで、カジュアルなストリートウエアでありつつ構築的なフォルムのジャケットはやはり名品だった。迷いなく買ってよかった。スパンコールアイテムに羽織ったらいいのではないかと思っている。

はー、このままずっと日本に閉じこもっていると着こなし方に始まり考え方まで狭まっていきそうだ。

来季こそは何とかしてパリコレに行きたいです。

栗山愛以

ファッションをこよなく愛するモードなライター/エディター。辛口の愛あるコメントとイラストにファンが多数。多くの雑誌やWEBで活躍中。

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