
クリスマスの聖夜にはフランスのケイト・ブッシュ、ポム(林檎の意味)の曲を。
外国人が日本語で唄うと、その違和感ばかりが気になってしまうけど、フランスで人気の女性ミュージシャン、ポムの「千と千尋の神隠し」を日本語でカバーした曲「いつも何度でも」は、その柔らかな、透明感のある声が胸にからみついてくるようで、つい何度もききたくなる。ポムが「カナシミハ」と発音すると、日本語が一段と美しくきこえる。
クリスマスの聖夜には、こうしたピュアで繊細な曲をききたくなる。
音楽系の雑誌として絶大な人気のある「レ・ザンロック」では、彼女のことを、フランスのケイト・ブッシュと評していたけど、ポムの声の方が低いし、少し醒めたような感じなのに、不思議なくらいスピリチュアルで癒されるものがある。
ポムのスタイルは、フォーク系のポップスで、26歳のシンガーソングライターの彼女は、3枚目のアルバム「コンソラシオン」をリリースしたばかりだ。2021年のフランスの歌謡大賞では、女性ミュージシャンの部門で優勝しているし、若手の中では目下最注目されている。
ポムの父親がポップス好きで、自宅でよくセルジュ・レジアニやミシェル・ポルナレフをきいていたので、8歳からヴァイオリンを習っていたというポムも、ポップスの影響が強いという。
どこかビョークにも似てスタイリッシュで個性的だし、「レ・ファイユ」などレベルの高いアート性の感じられるビデオ・クリップも脚光を浴び、すでに海外でも人気上昇中だという。今月からはワールド・ツアーに出て、ベルリン、パリ、ニューヨーク、ロス、シカゴを巡回するというから、世界的にブレイクする日も近いのかもしれない。
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