オトコが好きなファッション!? ライターの本音トーク

プリキュア、ハローキティ、高橋真琴! コムデギャルソン18年春夏の楽しさ。

皆さん、ファッションショーはお好きですか !?
仕事の関係者でなければ、客席で観る機会はあまりないかもしれませんね。
10月の中旬に、「東京ファッションウィーク」が開催されました。
ほぼ終わったある日に街中で、新進ブランドをPRする「アルファPR」の南貴之さんにばったり会いまして。
東京ファッションウィークの話になりました。

南さんから質問が一言。
「ショーいろいろ観に行きました?」
私の答え。
「実はあんまり……。
HYKE、TOGA、sacai×UNDERCOVERくらいかな……分かりやすいとこばっか。
知らない若いブランドこそチェックすべきなのは承知してるんだけど……うん、なんかね……」

ファッション(服)をつくるのって、すごくたいへんなこと。
高級素材を使っても素敵な服になるとは限りませんし、チープな素材でも最高のファッションになることもあります。
ブランディング、経験値、スタッフワーク、パターン・縫製、プレゼンテーションなどあらゆる要素を調和させないと上手くいかないようです。
東京の若手のショーを見て、心が動かされるケースが少ないのが現状なんです。
“東京カワイイ” 実験的な作風のブランドも、ワクワクするはずなのにモヤモヤした気分になりがち。
バイヤー向けの展示会だけで新作を発表し、“着て生活する” ためのリアルな服を手掛けるブランドとは、良い出会いが少なからずあるんですが。

今回ご紹介するのは、COMME des GARÇONSの2018年春夏パリコレクションに登場した服。
展示会で間近に見て、
「同じ “カワイイ” でも、グローバルに通用する落とし込みとはこういうことか!」
と、改めて感じたしだいです。

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イラスト by キラキラ少女絵の大家、高橋真琴さん。

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ハローキティや子供の玩具がぎっしり!

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銀紙シートの駄菓子、「ウィットナンバーチョコ」(商品名)までも !!

コレクションのテーマは、「マルチディメンショナル グラフィティ」(=多次元の落書き)。
現代日本のおもちゃのミックス以外にも、顔のパーツが野菜でできている摩訶不思議な作風で知られる16世紀イタリアの宮廷画家、ジョゼッペ・アルチンボルドの絵画をコラージュしたドレスもあります。
モチーフはどうやらデザイナー川久保玲さんの感覚で選ばれたらしく、ロジックやメタファーを前提にして生み出されたものではなさそう。
私は単純に、「楽しい」と思いましたね。
ドレス自体の構造や布のつなぎも凝っており、服の造形として離れて眺めても魅力的です。
パリコレのショーを觀てはいませんが、目の前にあるこれらの一体一体から、力強さを感じます。

ところで、今回のデザインを日常に取り入れるにはどうしたら良いのでしょう??
その答えは、

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センターがプリキュアのネックレス!
手から下げているプレートは、キラ盛りな「COMME des GARÇONS」!!

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こちらのネックレスは、ロゴプレートの周辺に、おままごとの装飾品が。

私が女性でこれらのネックレスを身につけるなら、リトルブラックドレスや、青白ストライプのリゾートなシャツワンピなんかを超シンプルに着て、ドレスアップの仕上げに1点投入しますね。
このユーモアは、「大人しか似合わない」、と言い切っていいでしょう。
余裕の笑顔で、どうぞ皆さんも。

© Kazushi Takahashi
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高橋一史

明治大学&文化服装学院卒業。編集者がスタイリングも手がける文化出版局に入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。担当ジャンルは、ファッション&音楽。退社後はフリーランスとして、原稿書き・雑誌編集・コピーライティング・広告ディレクション・スタイリングなどを行う。

kazushi.kazushi.info@gmail.com

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