
ご参考に!人気スタイリストの愛用スチーマー、業務用スチーマー、私のアイロン
先日、
ドライヤーを使い、ふと製造年に目をやると、
「92年製」
と書かれており、((;゚Д゚)ガクブルになったファッションライターです。
25年前のドライヤー使っちゃ危険だろー!
内部のコイルがボッと燃えたらどーすんだー!!
昔、ドライヤーから煙出たことあるしっ!
……とは思ったものの、しばらく使い続けますけども。
その“しばらく”が、あと何年先を意味するのかは自分でも分かりませんけども。
手洗いしたセーターをざっと乾かす時くらいしかドライヤー使いませんし。
「服を手洗いするなんてマメなオトコだな」、と言われても、
「あー、そーですね」
くらいしか答えられませんし。
ファッションライターにとって、服は仕事道具。
髪の毛ボサボサでも、鼻毛ボーボーでも、お肌ボロボロでも、衣服だけはいつもキレイキレイを心がけないと。
先日、記事の掲載用に借りてきた服を撮影したあと、返却するため丁寧に畳んでいたら、
「こういうのって性格出ますよねー」
とフォトグラファーに言われました。
いや、いや、そんなんじゃねーんですって。
キレイな状態にしてブランドにお返しするのが、この業界のルールなんですって。
本日のお題。
服のプロが愛用してるスチーマーはなに?
シワを手軽に伸ばせるスチーマーの購入を考えてる人はいますよね。
プロの愛用品なら、いい参考になるんでは?って話です。
衣類の匂い消しにも大活躍します。
服についた匂いの粒が、蒸気に付着して空中に消え失せます。
消臭スプレーより有効なときが多いんです。
蒸気は布の奥深くまで入り込みますから。
(この使い道だけでも購入する価値大)
ただここで、身も蓋もない結論を一つお伝えしときます。
これぞ!と呼べる商品はない。
どれも一長一短で、痛し痒し。
スチーマーにありがちな欠点とは。
1. 水漏れする。
2. すぐに水がなくなり、一度に何着もシワ伸ばしできない。
3. 重くて腕の上げ下げが疲れる。
4. すぐ壊れる。
そんなこんなもありつつ、まず最初にご紹介するのは、アパレルメーカー御用達の業務用スチーマーでございます。
業務用スチーマー
Jiffy Steamer J-2000
お店でも、ファッションショーのバックステージでも必需品。
価格は、3万5千円ほど。
このように長ーいホースの先を服に当て、表面を滑らすようにしてシワを伸ばします。
先端からは、かなり大量の蒸気が噴出。
服を引っ張ったままアイロンを掛けるのは、実はかなりムズカシイ作業です。
コツが入りますし、写真のようなアイロンじわもつきやすいコットンのシャツは特に難易度高し。
ウールのコート、スカート、セーターなどは、簡単にすぐシワが消えます。
(動物性の繊維は天然の復元力があるので、元に戻りやすい)
そして、業務用スチーマーがなぜこんなに巨大かというと、
タンクに大量の水を溜め込むから。
なぜ大量の水を?
それは、水の消費量がハンパないから。
ほんとに、水がドバドバなくなるんですよ!
冬の夜に部屋で服を何着かシワ伸ばししたら、一晩そこで寝ても空気乾燥しないのでは?ってくらいの消費。
この製品の大きさは、強いスチームを発生させるために必要ってこともあるのでしょうけど。
これの難点は、大きさもさることながら、噴出口からときどき水が漏れること。
「服濡れちゃった!」ってことしばしば。
ただ本来、スチーマーとはこんなモノ。
(略して「チーマー」とか言っちゃダメですよ、お年がバレますからね)
家庭用に小さくした製品なら、さらに難があるのもやむなし。
スタイリスト 小林 新さんの愛用品
Jiffy Steamer ESTEAM ハンドスチーマー
ファッションブランドのビジュアル撮影などを多数手掛ける小林さんが、スタジオ撮影のとき使ってたもの。
前述の業務用メーカーの小型版です。
Amazonだと、1万2千円ほど。
小林さんによると、ピンク色はレアだそう。
300ccの大容量なのは素晴らしいのですが、本体が600gあるんで、合計するとかなり重いっす(私の感想)。
さらに、スチーム噴出部分がアイロン構造ではないため、空中でアイロン掛けはできません。
プロなら使いやすそうですが、一般家庭では使い道を考えたほうがいいかも。
スタイリスト 池田尚輝さんの仕事道具
シュアー パワーハンディースチーマー SSH-602
これもAmazonで見たら、値引き幅が大きくて2千円ほどで購入できる!
おおっ、お買い得じゃんっ、と思ったら、いつも笑顔のイケメン池田さんいわく、
「とくにお薦め品じゃないです。スチーマーはどうせすぐ壊れるんで、ロケ撮影のときは使い捨て感覚でこんなの使ってます」
だそうな。
そーですよね、私も安いスチーマーを幾つか使ってきて、水漏れや故障が多発しましたもん。
割り切って使う、というのもプロの発想。
本体400g(+水少々)で軽量ですし、ヘヴィーユーザでないならこんなのもアリな気が。
私のスチーマー(アイロン)
パナソニック 衣類スチーマー ブラック NI-FS360-K
通常のアイロンとしても使える製品です。
ここでご紹介している中ではいちばんメジャーでしょうね。
2015年に購入したもの。
例によってAmazon見ると、いまは約1万円。
(Amazonに何の恩義もありませんが)
私の主な用途は以下です。
1. 季節の変わり目に、積み重ねた衣服の重さでぐしゃぐしゃになった服を引張り出してシワ伸ばし。
2. お借りした撮影するアイテムをキレイに。
(専業スタイリストではないので、ときどきの仕事)
3. 洗ったシャツなどの大きなシワ取りに。
4. 古着や柔軟剤の匂い消し。
本格的なアイロン面があるため、空中でアイロン掛けもできます。
(慣れは必要)
テレビショッピングのプレゼンだと、化繊の服にスチーム当ててますからね、そりゃ簡単にシワは消えますわ。
植物繊維のコットンは一番難しく、男性のワイシャツを完璧に仕上げるには、アイロン台を使う通常のアイロン掛けが必須です。
この製品が優れているのは……、水漏れがない!
逆さにしても、ぐるぐる回して噴射しても大丈夫。
さすが、日本の大企業の家電です。
スチームも安定して出ます。
レビュー見ると「連続使用時間はウソ」とか書かれてますし、その通りなんですが、たいした問題じゃないですよ。
製品のクセを覚えればいいだけの話。
難点はもちろんあり、私がいちばん困ってるのは、水が少ししか入らないこと。
しわっしわのシャツを入念にスチームしてると、一着で水がなくなる。
なんども注ぎ直さないといけません。
かなり面倒。
そしてもう一つは、重い!!
本体680g(+水少々)は、床でアイロン掛けるにはいいけど、空中で振り回す重さではない!!
とくに腕を伸ばして肩の上に持ち上げると、長時間は無理ムリ。
(私の体がやわなんですが、女性もキツイと思う)
購入するなら、ご自身がどこに服を掛けて使うのか、チェックしておきましょう。
例えば、小柄な女性が、背の高い夫のコートのシワを伸ばす、という場合、肩周りとかたいへんかもしれませんよ。
試しにシュミレーションとして、1リットルのペットボトルに水を7分目ほど入れ、片手で掴んで1分間ほど空中をゆっくりと動かしてみてください。
これがツラいようだと、もっと軽量な製品をお考えになったほうがいいかも。
ハンドルが細く滑りやすい点も、疲れる原因の一つだと思います。
今回のお話はこれでおしまい。
スチーマー選びのご参考になりましたか !?
なんかさー、最近さー……。
まーいーわ、あと3週間で今年も終わりですが、ブログの更新はあと一回やるかやらないかですかね。
念のため、いまのうちに口にしときましょう。
「皆さま、よいお年を」。
© Kazushi Takahashi
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