旅するミュシャ#11 ゴッホ「夜のカフェテラス」
中島 ミュシャシャさんすっかり久しぶりになってしまったけど、今日はゴッホの作品を旅してもらうよ!
中島健太「旅するミュシャ-ミュシャのカフェ見学-」
ミュシャ 本当に随分お久しぶりだわね...
中島 ...すみません(泣)
ミュシャ ゴッホさんはとっても有名な画家さんみたいだけど、何がそんなにすごいのかちら?
中島 そうだね、世界中その名を轟かす天才だけど、何が凄いの?と聞かれたら意外と答えられる人は少ないかもね。
ミュシャ それで?
中島 ゴッホの凄さ、僕は3つあると思っていて
ゴッホ 「夜のカフェテラス」クレラー・ミュラー美術館蔵
1つは活動期間の短さからは考えられないほどの作品数。彼は10年程度の活動期間で2000点もの作品を残しているんだ。単純計算で年間200点、2日に1枚以上のペースで絵を描いてたことになるんだよ。
ミュシャ 画家さん達からするとそれは凄いことなのかちら?
中島 信じられないペースだね。文字通り人生を絵を描く事に捧げていたんだろうね。
ミュシャ あとの2つは?
中島 圧倒的な個性、そして彼の人生のドラマチックさは有名だよね。
ミュシャ にゃるほど
中島 今回の夜のカフェテラスにもよく現れているんだけど、ゴッホの個性の源泉には日本美術もとても大きな影響を与えていると言われているんだよ。
ミュシャ そうにゃの?
中島 この葛飾北斎作の名所江戸百景の蓮作に「猿若町夜の景」という作品があるんだけど、夜のカフェテラスとなんだか似ていない?
葛飾北斎作 名所江戸百景「猿若町夜の景」
ミュシャ あら、ほんとそっくりだわ。北斎さんが影響を受けたんじゃないかちら?
中島 北斎はゴッホよりずっと昔の画家さんで、その作品はゴッホが生きている時代フランスで大人気だったそうだよ。
ミュシャ 画家さんの作品も海を超えて旅するのね。画伯の作品もいつか海外で評価されるといいわね。もっと頑張りにゃさい。
中島 はい...(笑)
因みにこの絵のモデルになったカフェは今でも同じ場所にあるんだよ。
カフェ・ヴァン・ゴッホ
ミュシャ あら、絵のままだわ!
中島 実はこのカフェは戦中に破壊されてしまったものを後から再建したものだそうで、今はすっかり観光地として有名になっているよ。でも、カフェとしての評判はあんまり良くないらしいけど...。
ミュシャ 画伯、余計な事は言わにゃいのがスマートよ。
中島 美味しくなくてもいつか行ってみたいくらいゴッホの作品は魅力的だから...(笑)
ミュシャ いつも一言多いのよね、画伯は。
(ミュシャ カフェの奥からはお馬さんが歩いてくるわ。)
中島 ...。
さて、次回も今回に引き続きゴッホ作品を取り上げたいと思います。ミュシャシャさん宜しくね。
ミュシャ しっかり頼むわね。
(ミュシャ 今年こそ頑張ってほちいわね)
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