おいしい料理求めて、まりモグがゆく。

日本いちおいしい島?! 食べ盛り壱岐の旅。

この夏休み、長年の夢をやっと叶えられました。それは壱岐への旅。対馬と福岡の間に位置する長崎県の壱岐島は、神話にも登場する、古事記ゆかりの地。神社巡りでもいま人気のスポットです。

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……が、そんな聖なる地で掲げた目標が“食”。

壱岐にあこがれを抱いていた理由はいくつかあるのですが、決定打となったのが、あるシェフへの取材時。アジアベストレストラン50にも選出されるほどのトップシェフが、毎夏プライベートで通うという島が壱岐だったのです。「こんなにおいしい島はない」と。
それ以降、「壱岐へ行きたい!」が私のスローガンに。

そうして訪れた壱岐、魚介がおいしいのかと思いきや、肉も絶品でした。

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こちらは芦辺港目の前の「味処 うめしま」。壱岐牛の焼肉という、贅沢すぎる店なのです。脂身が甘くてさっととけ、脂身がくどくなく大人の身体にも優しい点がなお◎
牛肉を食べている!というパンチはありつつ、食後感がなんとも上品。気づけばひととおりのメニューを2周していました。
(福岡市内でも壱岐牛の焼肉は見かけましたが、お値段は2倍ほどでした……)

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夜はこちら! 件のシェフも行きつけという、平山旅館です。黄土色の塩味がある温泉もさることながら、キャラ濃いめの女将とお食事が最強なのです。身がしまったイサキといった白身魚、海女さんが届けてくれるミョウバンと無縁の獲れたてウニ、甲羅に焼酎を入れて〆る淡い味のカニ……。最後は打ちたての蕎麦と海の幸の炊き込みご飯が出るのですが、しっかり完食。ごはんの相棒も、ビール→日本酒→壱岐が発祥という蕎麦焼酎にと、テンポよく移行していきました。
翌朝は、生みたての卵や沖縄の島豆腐のようなあたたかい壱岐豆腐、女将が育てた無農薬野菜のサラダと、どこまでもグルメな宿でした。

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ダイビングをしたり、辰の島という無人島で水遊びをし、疲れた身体に染み込んだのが勝本港近くの「大幸」のウニ丼。この量にも味にも、アオサたっぷりの味噌汁も泣かせます。

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福岡へ戻る前日、2日目の夜。もう十分かなと思っていたのですが、壱岐の魚の味が忘れられず食べ収め。地元のグルマンに教えてもらった郷ノ浦近くの「旨勘」へ来ました。一見ふつうの居酒屋なのですが、海のものから、我々が恋に落ちた壱岐牛までひととりメニューイン。地元の人も多いのが、おいしい証拠。

宿に戻ってからの締めは、もちろん壱岐焼酎で。老舗の造り酒屋「原田酒店」で薦めていただいたこの~伝承~がおいしくておいしくて。
普段はワインかビールか日本酒かウイスキー派の私ですが、壱岐で焼酎のおいしさに開眼! ロックで飲んだり、水や炭酸水で割ったり、スダチを絞ってみたり……。お食事の味を邪魔せず、ゴクゴクいけます。
(これを飲みながら「あなたの番です」を観る幸せたるや……。)

某シェフがぞっこんになった壱岐は、間違いなくグルメな島でした。福岡から船で1時間ほど。おいしいものに目がない人にこそ、薦めたい“おいしい島”です。

まりモグ

幼少期から北京を拠点にアジア、欧米、太平洋の島々などを旅し、モンゴルの羊鍋からフランスのエスカルゴまで、さまざまな現地の料理を食べ歩く。特に香港は、多い時で年4回のペースで通うほどの“香港迷”。食べ過ぎ飲みすぎがたたり、28歳で逆流性胃腸炎を発症。ワイン好きが高じて、2021年にJ.S.A.認定ワインエキスパートを取得。

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