
春だから! 羊とビオ。
北京モードで歩く下町。
4月20日売りで担当した、「やっぱり大好き、おいしいチャイナ」特集を校了した直後の週末。ここ1カ月半くらい、頭の中がずーーーとチャイナモードだったのですが、校了してもなおチャイナチャイナ。ということで、同じく元北京っ子の友人ふたりと、珍しく両国まで足を運び、「江戸と北京-18世紀の都市と暮らし-」展に行ってきました(4/9に終了)。
私が日本の長い歴史のなかでも最もお気に入りの江戸時代(の、特にお江戸の商人)と、私が育った街、北京を並列、比較するというこの企画。行かない理由がありません。
「ブラタモリ」並みに古地図を綿密に眺め、1800年ごろの街の様子が描かれた絵巻物をひたすら凝視。いまやこんなにモダンになっている城内外の様子がカラフルに描かれ、ひとりしみじみタイムスリップ。
常設展内でやっていた「戦時下東京のこどもたち」ももちろんチェック(こちらは5/7までの開催)。ものごころついたころから、なぜか第2次世界大戦について異様に関心が高く……。この豪華セットは1,300円で良作2本が見られる早稲田松竹並みの満足度の高さでした。
ここまできたら、もちろんディナーは北京ナイトで決まりです。この日のために北京人の友人もジョインしてもらい、神田の中華、味坊の3号店として昨年オープンした御徒町の羊香味坊まで行くことに。(ちなみに味坊の2号店は連載「グルマンド」でも紹介しています)
最新店でもテーマは、「自然派ワインと羊」。メニューを見ると、名物の串から焼・水・蒸餃子、焼餅(日本でいうところのお焼き)、小籠包など点心が豊富で、どれも羊肉使用! 味坊は串が名物ではありますが、東北地方の料理全般が多いのに対して、こちらはより羊に特化しています。まずは冷蔵庫から自由に取るおなじみのシステムでビールをいただきながら、羊に合わせる赤ワインを吟味。ローヌの「レ・グランド・ヴィーニュ」(ボトル¥2,700)に目を付けました。
料理も到着! 北京の前菜としては超定番の「押し豆腐の冷菜」(¥540)、その日のおすすめボードから見つけた「発酵白菜と豚の蒸しもの」、黒酢で食べる「羊香水餃」(¥540)と、どれも大正解。発酵白菜は、寒い東北地方では常備菜としてよく漬けられているのですが、ここのは特においしい。くったりとした白菜に豚の旨味と塩味が加わり、お酒にも合います。ちょうどワインに切り替えたところでお目当ての「ラム串5本セット」(¥1,080)もきました。部位がそれぞれ違うので、食感も味付けも微妙に異なるのですが、どれもくさみがなくてやわらかくっていい感じにスパイシー。
タンニンがしっかり感じられるのにシブシブいやな感じがしない「レ・グランド・ヴィーニュ」もすすんじゃいます。


我々北京っ子はもちろんのこと、北京人の友人も「これは、本当の味です!」と大感激。本場の人からお墨付きをいただきました。
もちろんこれ以外にも、「鶏肉と発酵唐辛子の煮込み」や「焼餅」「焼き餃子」「ジャガイモの冷菜」「ラムチョップ」「クラゲの黒酢和え」「ラム肉炒め」、クミンが利いた締めの「羊香炒飯」と気になったものはすべて注文。赤ワイン(ボトル)ももう1本、完飲しました。総合的に見て、やはり羊系と発酵系がいち押しです。
北京料理がおいしかったせいで、校了したのに、チャイナ熱は成仏できず。「やっぱり大好き、おいしいチャイナ」特集が発売されてもなお、まだまだチャイナ気分は続きそうです。
今日の明瞭会計
→不明です……申し訳ありません。
羊香味坊@御徒町
東京都台東区上野3-12-6
tel:03-6803-0168
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