おいしい料理求めて、まりモグがゆく。

アートと美食と渓流と。青森で過ごす、特別な時間。

今月20日に発売されたフィガロジャポン最新号「新しいアートの楽しみ方」。この特集では、アートをテーマに旅したり、アートに囲まれたホテルに泊まったり、アートについて改めて学んだり……。さまざまな角度から、アートの楽しみ方を提案しています。

アート×旅をテーマにしたページでは、青森県をフィーチャー。昨年末に八戸市美術館が完成したことで、青森県立美術館、国際芸術センター青森、十和田市現代美術館、弘前れんが倉庫美術館と、県内に5つの大型美術館が揃いました。誌面では、そんな美術館巡りの間に宿泊したいおすすめのホテルとして、星野リゾート 奥入瀬渓流ホテルをご紹介しています。

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フレンチレストラン「Sonore(ソノール)」のアペリティフ。

名前のとおり、場所は奥入瀬渓流沿い。十和田湖から流れる、上流約14㎞が“奥入瀬渓流”と呼ばれ、特別保護地区として指定されています。取材で訪れたのは新緑美しい6月末。キラキラと光を反射する水面と、鮮やかな緑、そして水の音。そこに身を置き、思いっきり深呼吸をすると、身体がデトックスされる感覚になります。
ホテルには、渓流をはじめとする自然を楽しむための仕掛けがいっぱい。たとえばこちらの「渓流テラス」。フレンチレストラン「Sonore(ソノール)」のディナーを予約すれば、こちらでアペリティフを楽しめたり、プランによって、こちらで朝ごはんがいただけます。

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¥22,780のコースより「いちご煮」。ペアリングは¥11,000。料理やお酒は、時期によって変わる。

渓流の音や鳥の声を聞きながらシャンパーニュをいただいた後は、室内へ移動。ピエール・ガニェールなど一流店で研鑽を積んだ料理長、岡 亮佑によるグランドキュイジーヌが待っています。誌面ではマグロの冷前菜を紹介していますが、ウニを使ったこんなユニークなメニューも。青森の郷土料理、いちご煮(ウニやアワビの吸い物)を再構築した一品です。タルト生地に、肝で和えたアワビがのり、上にはたっぷりのウニが。食べると口の中で海の香りが広がり、まさに魅惑の味。添えられた貝出汁が味に奥行きを加えてくれます。合わせるのはジュラ地方のヴァン・ジョーヌ(黄ワイン)。その芳醇な成熟感が、海の香りをしっかり受け止めます。

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西館のラウンジには岡本太郎の大暖炉『河神』。

さまざまなアートに出合えるのもこのホテルの魅力。ロビーにある岡本太郎作『森の神話』がゲストを迎え、となりの西館2階のラウンジには、同じく岡本太郎作『河神』が。奥入瀬渓流の水しぶきが水の妖精「ニンフ」に変わってく様をモチーフにしたこちら、岡本の遺作となるもの。間近でアートを堪能するもよし、作品の奥に広がる奥入瀬の景色を楽しむもよし。さまざまな過ごし方ができます。

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4月~11月の間は、アクティビティとして「苔さんぽ」を体験することも可能。

アウトドア派の人には、ホテルのアクティビティ「苔さんぽ」もおすすめです。実は奥入瀬渓流、日本にある約1800種の苔のうち、約300種が生息するという「苔の聖地」なんです。特別な装備も不要で、部屋に用意されたルーペを持って行くだけでミクロな苔の世界に入りこめます。雨が降った翌日は、特にきれい。いままで苔のことを深く考えたことがなかったにもかかわらず、急に苔が愛おしく思えてくるので不思議です。

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奥入瀬渓流沿いにある「渓流露天風呂」。

1日の締めくくりはもちろん温泉で。さらっとした単純泉で、筋肉や関節の痛みにも効果が期待できる泉質です。内風呂はもちろん、露天風呂も広々しているので、疲れた身体を癒やすのにぴったり。

アートはもちろん、渓流を舞台に繰り広げられる美食や壮大な自然。星野リゾート 奥入瀬渓流ホテルでは、そのすべてが心ゆくまで堪能できます。

星野リゾート 奥入瀬渓流ホテル
青森県十和田市大字奥瀬字栃久保231
tel : 0570-073-022(星野リゾート予約センター)
全187室 バスタブ付き11室(露天風呂付き客室を含む)
料金:1名¥22,000~(2食付き、夕食がビュッフェレストラン「青森りんごキッチン」の場合)、
1名¥38,280~(2食付き、夕食がフレンチレストラン「Sonoreソノール」の場合)
https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/oirasekeiryu

photography: Kentauros Yasunaga

まりモグ

幼少期よりアジア、欧米、太平洋の島々などを旅し、モンゴルの羊鍋からフランスのエスカルゴまで現地の料理を食べ歩く。特に香港は、多い時で年4回のペースで通うほどの“香港迷”。食べ過ぎ飲みすぎがたたり、28歳で逆流性胃腸炎を発症。2021年にJ.S.A.認定ワインエキスパートを取得。

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