自然と美しく共鳴する、南仏発のロゼワイン。
2022年もいよいよ終盤。今年もたくさんのすばらしいワイン、すばらしい生産者の方々に会えました。なかでも印象的だったのが、8月末に登場したロゼワイン「シャトー ガルペ クリュ クラッセ ロゼ 2021」です。
グラスに注ぐと、「これぞロゼ!」と気分が高まる淡いローズカラー。立ち上がる香りにはほんのりモモのような甘さと、柑橘の爽やかさが感じられます。
「シャトー ガルペ クリュ クラッセ ロゼ 2021」750㎖ ¥7,480/MHD モエ ヘネシー ディアジオ
色と香りを楽しんだ後に、ひと口。するすると何にも引っかかるところがない滑らかなテクスチャーで、ミネラル感あふれます。そして鼻から抜けていくフローラルな香り。ロゼワインには、頭の中に花畑が浮かぶ華やかな味わいが特徴のものや、落ち着いた味わいのものなどさまざまですが、「シャトー ガルペ クリュ クラッセ ロゼ 2021」はその両方を兼ね揃えたような、ロゼらしい華やかさ、チャーミングさと、繊細な料理にも寄り添ってくれるような落ち着きがあります。
使用しているブドウは100%自社畑。グルナッシュ、シラー、ロール、サンソー、ティブランなどをブレンドした、南仏らしいセパージュ。気づけばこのロゼワインが生まれた地、コート・ド・プロヴァンスに思いを馳せていました。
77ヘクタールの保護林と69ヘクタールのブドウ畑からなるエステート。蜂や微生物など、その土地の生態系を守り、再生させている。
この美しいロゼを生み出すのは、生態系を再生させるこの土地のテロワールと、マネージングディレクターのジェシカ・ジュルミー。幼い頃に、農業を営む祖父母や、家族から“自然への敬意”を学び、その精神がいまのワイン造りに生きています。
MBAの資格を持つマネージングディレクターのジェシカ・ジュルミーは、クリュッグでコマーシャルディレクターを担当していた。サステナビリティに対する知識も豊富。
自然や環境へのリスペクトは、ボトルにも表れています。ロゼワインでは珍しいアンバーガラスのボトルは、実はリサイクルされた素材を70%利用しています。運搬にはエネルギーが伴いますが、重量も50グラムを切るほど軽いのです。エンボス加工が施されたボトルは、プロヴァンスの土地を表現したものだそう。こういったさりげない計らいにも思わずきゅんとなってしまう、素敵な1本と巡り合えました。
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