かぐわしきみなと通信

ベジタリアン人気店Grassroot Pantryの美しき春夏メニュー

Grassroot Pantryと言えば、2012年初めにオープンした香港を代表するベジタリアンレストラン。

実はこちらを初めて訪ねたのは、確かその年の、フィガロのミニ香港特集の取材でした。まだ地下鉄の駅ができるずっと前の西営盤の小径の奥にある小さな一軒家のしつらえの素敵さと、料理の麗しさ、そして美味しさ、オーナーシェフのペギーさんの凜とした美しさに、あっと驚いたのを鮮明に覚えています。

その後、ぐっと都心になる、中環のハリウッドロードに移転。相変わらずのセンスの良さを保ちつつ、広々とした空間を持つ店に大変身! 

先日は「春夏メニューができたから試しにおいで」と誘われて、久し振りにランチにお邪魔しました。

結果、「ああ、やっぱりいいな、この店」と実感。私はベジタリアンではないけれども、これはベジタリアンだ!と食べる側は意識することなく、美味しいものを食べている、という気持ちだけを抱けるというのでしょうか。

もちろんペギーさんは、香港のオーガニックファームの野菜や、エシカルな食材をしっかり使う、ポリシーをきっちりと守っている情熱的な人なので、「知らずにこんなの食べちゃってた」という心配がいらないのも嬉しいところ。

さてさて、さっそくこの日のランチの様子を!

いつ来ても居心地のいい空間です。

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地元のライターや編集者のお友達と一緒です。

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この日、外は蒸し暑くて大雨。やっと着いた!と、ケールとにんじんのジュースで駆けつけ1杯!生き返ります。

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地元産野菜のバーニャカウダ♪ 食糧自給率4%という香港にも、郊外にはオーガニックファームがたくさんあるんですよ。細々とでも頑張って欲しいと、みんな応援しています。

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こちらはチキンに似た食感と風味がある、ヘッジホッグ茸を使った、BBQポップコーンチキン風。

カシューナッツのランチドレッシングとセロリのコールスロー添え。止められない、止まらない美味しさ。

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これは名物メニューで、必食の担々餃子。担々麺のソースのような、ピリ辛ピーナッツベースで味付けしたパンチが効いた具が入っています。ソイチャイやソイラテも種類が豊富。器のセンスも相変わらず抜群。

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ルッコラとマンゴーチャッネの組み合わせが絶妙に効いたベジタリアンピザ。

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日本でも、ペニンシュラなどでシェフをしていた経験を持つペギーさん。料理のインスピレーションは、アジアの各地から来ています。これは、タクワンや柴漬けと、カシューナッツで作ったウナギの蒲焼き風、ひじきや黒豆、山椒、青のりなどが玄米に載っているという、和風ながら、ちょっとビビンバっぽくもあり。これはランチに食べたい一品です。

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こちらも彼女の名物メニュー、テフと椎茸ニョッキ! エリンギやマイタケ、カシューナッツのベシャメルソース、レモンとタイムのペストソース、などなど、茸類の食感に爽やかなのにリッチな味わいが加わっています。テフって知らなかったのですが、エチオピアなどで育つ穀物で、キノアを超えるスーパーヘルシー食材として注目を浴びているそうです。

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なんだかやけにエレガントなポリッジは、自家製ひよこ豆味噌、テフ、キノアなどがたっぷり。

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相変わらず外は大雨のままながら、目とお腹と心に優しく、味のバラエティも豊かなこのランチで、幸せな気分に。

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空間も素敵だから、気軽にカフェとしても利用したい、やっぱり愛すべき店なのです。

 

甲斐美也子

2006年より香港在住のジャーナリスト、編集者、コーディネーター。東京で女性誌編集者として勤務後、英国人と結婚し、ヨーロッパ、東京、そして香港へ。オープンで親切な人が多く、歩くだけで元気が出る、新旧東西が融合した香港が大好きに。雑誌、ウェブサイトなどで香港とマカオの情報を発信中のほか、個人ブログhk-tokidoki.comも好評。大人のための私的香港ガイドとなる書籍『週末香港大人手帖』(講談社刊)が発売中。

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