名店・欣圖軒で麗しの飲茶&北京ダックタイム
香港に住んでいて、やっぱりこれは香港の華で、ここに住んでいるからならではの幸せだなあとしみじみ思うのが、とびきり美味しいことはもちろん、美しく丹精込めて作られた点心をいただく飲茶の時間。
飲食業界の競争が激しい香港で、見て、食べて、はっとさせる美味しいものをひたすら作り続ける名シェフがたくさんいるのです。
そんなお店の一つがインターコンチネンタル香港にある風水最高なことでも有名な欣圖軒! うかがうたびに唸りっぱなし。
だいたいにして、蒸し餃子からして、こんな美しいプレゼンテーション! 点心にも昔ながらの素朴なものから、とにかく斬新で変わったものなどいろいろありますが、こちらは最高峰の味と技術をフルに生かした最先端。
食材も香港では、世界中のものがどんどん入って来るので、食材のワールドカップとも言われるほどなのです。
ちなみに左から、ホタテと黒トリュフ、ツバメの巣とロブスター+金箔、タラバ蟹と豆苗という強力なラインナップ。
籠はAlessiの特注品なのです。
そしてこちらのお店にはティーソムリエがいて、自分の足で買い付けてきた茶葉を使って面白いものを作っています。
これは陳皮の皮の中で熟成させたプーアール茶!!
テーブルの横でいそいそと茶葉を取り出して、茶葉の香りをかがせてくれたりした後、淹れてくれます。陳皮の爽やかさと渋みのある香りが、プーアールの豊かな香りに混じり合って、これまたたまらない深みが出ているのです。
こうして淹れてもらったお茶!!! まろやかーで体にもとても良さそう。プーアールは、脂を溶かす&飲むとリラックスできると言われているお茶で、香港では長年愛されています。私の大好物でもあります。
そしてこのお茶とぴったりのマリアージュだったのが、アワビとタロイモのコロッケ♪
ふわふわで滑らかなタロイモとサクサクの皮、アワビのしっかりした食感がやみつきになるコンビネーション。
そして、香港名物の一つでもある、美肌成分がたっぷり煮込まれたダブルボイルドスープ。
この日は、コラーゲンの塊のような魚の浮き袋とホラ貝のスープをいただきました。飲むたびに体にたちまち栄養分が吸収されていくような優しい味わいと、「体に肌にいいものを食べている」という実感がまたたまらないのです。
この日は初めて食べるメニューにも挑戦! ツバメの巣とロブスターが茶碗に入っていて、左のゴマ団子風の中にはブラッタチーズが!という斬新な美味しさ。プレゼンテーションの素敵さに息をのみました!
そして紫芋のデザートの美しいこと、美味しいこと♪ 来るたびにどんどん新しいメニューが出てくるので驚きます。
ちなみにこのお店では、北京ダックもとても有名で。別の日に、ディナーでいただいたとき。
つるっつるのぴっかぴかに輝く皮。ふっくらとした肉が入っていることを感じさせます。
マリネ具合や干し具合、焼き具合、全部が完璧でないとこうなりません。いい感じで出来たては膨らんでいるんですが、少し時間がたつと萎んでしまうので、取材での撮影だとスタンバイしながらドキドキするんですよね。
ちなみに薬味の種類もいろいろ。パイナップルや梅ソースや面白いものがあります。
ワインの取引量が世界一になっている香港では、もう中華料理とワインとのマリアージュというのは当たり前のもの。一流店には必ずソムリエがいます。
北京ダックなどの焼き物と渋めのピノノワールってすごく合うんです。
そしてこの日は、ニュージーランドを代表する人気ワイナリー、クラウディベイのピノノワール、テ・ワヒ!
いやー目福口福が限りない香港・・・・・・何年いても楽しさが尽きないどころか深まるばかり♪
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