かぐわしきみなと通信

ビンテージのお宝に囲まれた瀟洒なアフタヌーンティータイム

2018年もすっかり明けて、世の中は通常営業に戻りつつあります。

香港ではこれからやって来る旧正月を迎える予感で街が満たされ始めて、華やかさと落ちつかなさが入り交じった、再び師走という雰囲気です。

そんな中、昨日プレビューのお誘いを受けたマンダリンオリエンタル香港の期間限定アフタヌーンティーは・・・・・・アフタヌーンティーが百花繚乱状態の香港で、滅多なことでは驚かなくなった私が、あっと息をのむ質の高さでした。

何がそんなに素晴らしいかと言うと。アフタヌーンティーと言えば、もともと英国伝来の習慣。とはいえ変化の激しい香港では、もう何でもあり! 有名ブランドとのコラボから始まり、プレゼンテーションも調理法も、ありとあらゆるスタイルが試され、やり尽くした、疲弊感まであるほど。

そこに来て、このザ・英国調。しかもハリボテ感がゼロ。本来のアフタヌーンティーにあるべき、ゆったり感、伝統、優雅さ、すべてがそこにあり、流れる空気までが正統派。

とはいえ、古くささの一切ない、実はかなりアバンギャルドな魅力もある、新しい試みにもなっている。

というのは・・・・・・前置きが長くなりました。

何しろ今回の期間限定コラボレーションのお相手は、Rare by Timothy Oulton。骨董商の息子として生まれて、斬新さもあるビンテージのレプリカ家具をデザインして有名ブランドTimothy Oultonを築いたティモシーその人が、満を持して始めたビンテージショップなのです。

そして「24時間、香港中毒」でも登場しているキレキレにお洒落なレストラン、Gough's by Goughは、このティモシーの初レストランで、とにかく凄まじいほどの美しいインテリア。実はこのRare by Timothy Oultonは、Gough'sのお隣にあって兄弟関係の店。

(昨年、ここでティモシーにインタビューさせてもらって、たくさんお宝の写真も撮っていまして、まだ披露していないので、近いうちに!!)

さて、ティモシーは世界有数のルイ・ヴィトンのヴィンテージケースのコレクターなのです。

普段はソファが置かれているロビーラウンジの奥が、このケースで作った壁で、すっかり違う空間に生まれ変わっていました。

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椅子以外はすべてRareが持ち込んだビンテージで構成された空間です。そう、お皿の1枚1枚までものすごい逸品。

少し離れてみると、ほら、こんな風にLVケースの壁が!! 家具も食器もすべてが貴重な品で、しかも希望すれば購入できるという仕組み。

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そしてスーツケースは、改造していろいろな用途に使うことができます。これはクリスタル食器のケースにしたもの。

ライトも付けてあって、まあ、なんて美しく映えること。他にドレッサーテーブルや書斎机にしたり、いろいろできるとか。

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食器好きな私の目が釘付けになったのが、これ。ヨーロッパへの輸出用に作られた東洋の風景を描いた柄、最近では人気ブランドのLoveramicsがこれをアレンジしたシリーズを売っていて(発売時にはフィガロ本誌でも紹介しましたっけ)、それが香港であちこちのレストランやカフェで使用されています。

こちらは本物!す、すてきです。

 

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そしてお茶はマリアージュフレージュです。

こちらがアフタヌーンティーの最上段アップ。お、お皿にも目が釘付けですが、もはや説明する必要がないほど、美味しいものばかり。贅を尽くしています。


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2段目。このヘーゼルナッツのシューがもう最高でした。

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3段目!焼きパイナップルが何とも言えない甘みでしたねー。

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もちろんスコーンもやって来ます。そして名物のローズペタルジャムとクロテッドクリームも!

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アップで撮りませんでしたが、トリュフがたっぷり載ったホットチーズトーストも最高でした。そしてお皿も。家具も。あのグリーンの発色!ビンテージならではの柔らかさ。

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ちなみにこのテーブルもすべてビンテージ。モロッコのものだそうです。

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英国領時代に創業したマンダリンだけあって、とにかくホテルそのものが美しいビンテージのようなもの。ここまで完璧なマッチングはなかなかありません。

そしてこのロビーが、こんなに日当たりが良かったなんて、今まで気がつきませんでした。

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高揚しながらも、とても気持ちよく美味しいものとおしゃべりをこの中で楽しんだ私たち。ミシュランガイドのマンディさんと、マンダリンオリエンタル香港の広報部長ジェニーさんと。あれ、そう言えばシャンパンも(笑)

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基本のセットは一人398香港ドルで、追加料金でシャンパンやキャビアがつくという仕組み。

何しろ2/11までなのです! これは体験しないともったいない(私ももう一度体験したい)。16席しかないので、お早めに。

付け焼き刃では生まれない美しさが集まると、こんなに優雅な空気が流れるんだ・・・・・・と、新年早々の幸せ体験でした。

 


 

甲斐美也子

2006年より香港在住のジャーナリスト、編集者、コーディネーター。東京で女性誌編集者として勤務後、英国人と結婚し、ヨーロッパ、東京、そして香港へ。オープンで親切な人が多く、歩くだけで元気が出る、新旧東西が融合した香港が大好きに。雑誌、ウェブサイトなどで香港とマカオの情報を発信中のほか、個人ブログhk-tokidoki.comも好評。大人のための私的香港ガイドとなる書籍『週末香港大人手帖』(講談社刊)が発売中。

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