晩夏の箱根二人旅ー目からウロコの寄木細工工房へ
子どもの頃から見ているのに、有りがたみを知らなかったものってありますよね。
箱根への旅で改めて知ったのが、この寄木細工のものすごさ。
ふだんはロンドンの大学で勉強している長男との箱根二人旅の続きです。
箱根湯本から車で、元々箱根の関所だったところにある丸山物産に連れてきていただきました。
「当たり前だろ」と言われてしまいそうなのですけど、本当にすべて天然の木を組み合わせてこの模様になるのですね。
分かっていても、頭の中ではプリントされたもののように考えてしまっていました。
こんな風に細かい模様が作られています。
裏を見ると、こんな風にでこぼこに! 作業の細かさが生々しく伝わって来ました。
こんな風に、カンナですいすいと、薄~く削り取っていくのです。
小さいものから大きいものまで、いろいろな型があります。
きれいなクッキーのようにも見えますね!
気が遠くなるような精巧さ。
そして極薄に、乱れなく削るのも名人技。
すべてが天然の木の色。こちらは使われている木の種類。
自然が豊かな箱根だからこそできる工芸なのです。
寿司屋さんの魚へんに続き、ここでは木へんの漢字が勉強できますね♪
寄木細工作家によるモダン柄もあるんですよ。
透き通るほどの薄さ! うっとり。
そして、箱根と言えば関所。今で言えば空港の出入国管理&税関のような場所。
こっそり何かを持ちこみたい人がたくさん通っていたため、寄木細工とともに発達したのが「からくり箱」。
その伝統が今も受け継がれていて、さまざまなモダンからくり箱を寄木細工作家の方が作っているのです。
下は、丸山さんに見せていただいたからくり箱の仕組み。
そんな寄木細工のからくり箱を作る体験をしてみました。
まずはこの立体パズルを自力で解明しようと頑張りましたが・・・・・・
元祖ルービックキューブのようで、とっても難しい!
箱ができたら、寄木のシートを貼ります。
そしてやすりで削るのです。久しぶりの親子工作体験、何だか癒やされる。
係の方は、あっという間に箱を組み立てて、手際よく削り方を見せてくれました。
息子とそれぞれ作った箱は、1つはロンドンへ。1つは香港へ。
こういう旅の思い出を手に入れるのも、久しぶり。
知恵の輪でさえ苦手な私には、一度いれたら大事なものが二度と取り出せないので、中には何も入れていません、笑。
未知の体験にワクワクする海外もいいけど、このまったり、ゆったりした安心感に包まれる日本の旅も、やっぱりいいですね~。
この後は、貴重なからくり箱を集めた美術館を見学し、いよいよ旅の目的地、温泉と美食のひらまつリゾートへ!!
ARCHIVE
MONTHLY