England's Dreaming

新しい季節を告げる、イギリスの早春の花。

クリスマスと冬至を経てお正月が過ぎた頃、日本よりもイギリスのほうが早春に向かっているのをはっきりと感じられるのは気のせいだろうか。

230202_IMG_2655-copy.jpg

2月になると、日の出も少し早くなる。

12月は午後3時を過ぎればもう暗かったのに、今は晴天ならば午後5時くらいまで空は明るい。そして光はひときわ透明に澄んでいるように思える。

早春を告げるスノードロップが咲いている。群生を成す可憐な白い花。街路樹の桜の木が花をつけていることも。

230202_IMG_6413.jpg

スノードロップを見ると春が近いと感じるのはきっとイギリスに暮らす人共通だと思う。

230202_IMG_3040-copy.jpg

歩道の脇の寒桜。

店頭に水仙の花束が並ぶのもこの季節の風物詩。窓辺にピンクやブルーの水栽培のヒヤシンスが飾る家もよく見かける。

230202_IMG_6410.jpg

スーパーの生花コーナーに山積みの水仙の花束。価格はもう何年も前から1ポンドなのだが、今年は流石に値上げしているところもあった。

230202_IMG_6403.jpg

水揚げをして花瓶にいけると、あっという間に満開に。ヒヤシンスとともに、甘くも凛とした香りが好き。

冬こそイギリスの「本番」と思う一方で、私が育った東京ではどんなに寒い季節でも太陽が輝く青空の日があるのが当たり前だったから、分厚い雲が空を覆って僅かな陽射しすらささないことがずっと続くのはやっぱり辛い。イギリスに来て最初の冬の終わりに、自分の影法師を見つけた時はスキップしたいくらい嬉しかった。

重たいコートやウールのマフラーはまだまだ必需品だけれども、最も暗い季節は過ぎたのだと感じると元気になれる。あちこちのファームで真っ白で可憐な仔羊が生まれるのも、もうすぐなはずだ。

230202_IMG_5359.jpg

仔羊ではなく我が家の猫ですが。猫の予防注射も毎年明け早々の我が家の「恒例行事」の一つ。

坂本みゆき

在イギリスライター。憂鬱な雨も、寒くて暗い冬も、短い夏も。パンクな音楽も、エッジィなファッションも、ダークなアートも。脂っこいフィッシュ&チップスも、エレガントなアフタヌーンティーも。ただただ、いろんなイギリスが好き。

ARCHIVE

MONTHLY

夏の暑さへの準備はOK? 涼しいメイク、ひんやりボディケア。
Business with Attitude
35th特設サイト
パリシティガイド
フィガロワインクラブ
BRAND SPECIAL
Ranking
Find More Stories

Magazine

FIGARO Japon

About Us

  • Twitter
  • instagram
  • facebook
  • LINE
  • Youtube
  • Pinterest
  • madameFIGARO
  • Newsweek
  • Pen
  • CONTENT STUDIO
  • 書籍
  • 大人の名古屋
  • CE MEDIA HOUSE

掲載商品の価格は、標準税率10%もしくは軽減税率8%の消費税を含んだ総額です。

COPYRIGHT SOCIETE DU FIGARO COPYRIGHT CE Media House Inc., Ltd. NO REPRODUCTION OR REPUBLICATION WITHOUT WRITTEN PERMISSION.