
新しい季節を告げる、イギリスの早春の花。
クリスマスと冬至を経てお正月が過ぎた頃、日本よりもイギリスのほうが早春に向かっているのをはっきりと感じられるのは気のせいだろうか。
2月になると、日の出も少し早くなる。
12月は午後3時を過ぎればもう暗かったのに、今は晴天ならば午後5時くらいまで空は明るい。そして光はひときわ透明に澄んでいるように思える。
早春を告げるスノードロップが咲いている。群生を成す可憐な白い花。街路樹の桜の木が花をつけていることも。
スノードロップを見ると春が近いと感じるのはきっとイギリスに暮らす人共通だと思う。
歩道の脇の寒桜。
店頭に水仙の花束が並ぶのもこの季節の風物詩。窓辺にピンクやブルーの水栽培のヒヤシンスが飾る家もよく見かける。
スーパーの生花コーナーに山積みの水仙の花束。価格はもう何年も前から1ポンドなのだが、今年は流石に値上げしているところもあった。
水揚げをして花瓶にいけると、あっという間に満開に。ヒヤシンスとともに、甘くも凛とした香りが好き。
冬こそイギリスの「本番」と思う一方で、私が育った東京ではどんなに寒い季節でも太陽が輝く青空の日があるのが当たり前だったから、分厚い雲が空を覆って僅かな陽射しすらささないことがずっと続くのはやっぱり辛い。イギリスに来て最初の冬の終わりに、自分の影法師を見つけた時はスキップしたいくらい嬉しかった。
重たいコートやウールのマフラーはまだまだ必需品だけれども、最も暗い季節は過ぎたのだと感じると元気になれる。あちこちのファームで真っ白で可憐な仔羊が生まれるのも、もうすぐなはずだ。
仔羊ではなく我が家の猫ですが。猫の予防注射も毎年明け早々の我が家の「恒例行事」の一つ。
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