35歳、シングルマザーのエディターが、パリに移住してみたら

伝統とモダンが融合する街リスボンへ、ポルトガル旅行記・後編。

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こんにちは、鈴木桃子です。

さて、前回の続きのポルトガル旅行記を綴ります。ポルトに滞在した後、向かったのはリスボン。ポルトとリスボンは電車で数時間ほど。そしてポルトガルの電車はとても綺麗で快適で、心地よい。そこに感激するなんて、パリの綺麗とは言い難いメトロ環境にすっかり慣れてしまったのだなと感じました(笑)

リスボンは、海の見える街。7つの丘から成り立っていると言われていて、どこもかしこも坂だらけなのです。でも、丘の上から眺める景色は最高!

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そんな狭い坂道をすり抜けるように、縦横無尽にトラムが走っています。青い海と空を背景に黄色いトラムが走る様子は、なんとも爽やか! そして故郷の広島の街を彷彿とさせ、ノスタルジックな気持ちにもなりました。

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洗濯物が干してある景色も可愛い。パリでは出会えない、素朴な人の暮らしが垣間見えます。

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近年、リスボンに移住するクリエイターも増えていて、パリでもポルトガルのデザインや手仕事が注目されているなと感じることもしばしば。リスボンでは、気になっていたギャラリーを訪れました。OJO galleryは、フランスに住んでいたこともある女性がリスボンに戻って昨年オープンさせた予約制ギャラリー。インテリアからアート、セラミックまで、素朴だけど、モダンで有機的なポルトガルの手仕事をキュレーションしています。彼女の朗らかな人柄も素敵。

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こちらも、どうしても行きたかった場所。建築家のGarcé & Dimofski夫妻のスタジオを訪ねました。ニューヨークで暮らしていたふたりが、世界中で見つけてきた美しいデザインが集まっています。ポルトガル
のヴィンテージや作家もあり、開放的でありながら洗練された空間に惚れ惚れでした。これまた、才能溢れる夫妻のオープンマインドな人柄も魅力!

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世界で最も美しい本屋のひとつと名高い「Ler Devagar」。2階の天井まで埋め尽くすほどずらりと並ぶ本は圧巻! カフェとレコードショップも併設で、ライブが開催されていて、カルチャー好きが集う場所という感じ。レモネード片手にのんびり過ごしました。

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デザイン性が高く快適なホテルも増えているリスボン。便利な立地とバスタブ付きに惹かれて予約した「montecarmo12」は、ホテルのようなサービスはないけれど、洗練された客室と適度なサービス感で、とても居心地の良いステイでした。

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1階で朝ごはんをしっかりいただけるのも嬉しい。

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モダンなデザインだけでなく、やっぱり気になるのは昔ながらの手仕事のもの。職人の数が少なくなってきているというポルトガルの伝統的なカゴがズラリと並ぶ「Móveis de São Mamede」。小さな素朴な店なのですが、フィガロジャポンのポルトガル特集に載ってから、訪れるお客さんが増えたそうです。店主のおじいちゃんはジェスチャーしか通じないと聞いていたのですが、少しだけ英語を話せるようになっていらっしゃいました(笑)

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最後に、伝統的なポルトガルの日用品が購入できる「A Vida Portuguesa」を訪れました。ウッドプレートや織物、カゴやセラミックなど、センスの良いお土産を買うのに間違いないアドレスです。

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プライベートで行ったにもかかわらず、職業病からか、気づけばリサーチに徹してしまったリスボン。途中で呆れた息子は、水族館と公園で猫探しの旅へ。結局、ほぼ別行動となったのでした(笑)

鈴木桃子

パリ在住エディター、ライター。1987年生まれ。早稲田大学在学時、20歳で結婚&出産。出版社勤務を経て、離婚後に渡米。帰国後、2016年よりフィガロジャポン編集部のエディターとして勤務。2022年10月より、高校生の息子とともにパリへ移住し、フリーランスで活動中。
Instagram:@momoko____szk

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