35歳、シングルマザーのエディターが、パリに移住してみたら

フランスと日本の学校、進路との向き合い方。

こんにちは、鈴木桃子です。今年に入ってから、日本からの来客も多く、ファッションウィークが続き、バタバタと過ごしていました。

気づけば、私は37歳になり、息子は17歳になりました。忙しい中、友人たちがClamatoでお祝いしてくれ、素敵なお花もいただきました。

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仲良しのフローリストの守屋百合香ちゃんから。

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Clamatoで美味しいシーフードを堪能。

息子は、もうあと1年で成人。今後の進路についても話し合う日々です。私も高校3年生まで遊び切りましたが、その穴を埋めようと大学受験に向けて1年間だけ猛勉強した記憶。もともと過集中気味なタイプなので、凄まじい勢いで勉強をしていました。単語や日本史を覚えるために、勢いよく汚い字で書き綴る姿は、友人から魔女のようだったと言われます。

息子の同じクラスに、中央アジアから父親の仕事の都合でパリに移住してきたという女の子がいるのですが、「自分の国は貧しいから、パリで大学卒業まで勉強して歯医者になる」と、しっかりと将来を見据えていたりします。もちろん育ってきた国の環境も違うし、男とか女とか、いまの時代で隔てるのはおかしいとわかっていながら、なかなか煮え切らない息子を見ては、サッと進路を決めて走り出す力は女の子の方が圧倒的に強いのではないか、と思わずにはいられません。

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日が長くなり、ビュット・ショーモン公園の夕陽を楽しめるように。

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フランスでは高校卒業後、大学を目指す人、エリートコースであるグランゼコールを目指す人に分かれていきます。日本では大学受験はほぼ試験重視ですが、フランスでは大学受験にも高校生活の内申点が大きく影響します。そのため、意外とフランスの学校は厳しく、特に私立の学校の場合はなかなか欠席が許されないのだそう。高熱が出ていても簡単に休めず、医者の証明書をもらって提出することもあるのだとか。フランスはそのあたり適当なイメージがあったので、ちょっぴり意外でした。

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パリの家の前に、急に馬がいてびっくり!

またフランスでは、中学や高校、大学といった節目以外にも、学年が上がるタイミングで学校を変える人も少なくない様子。日本では、引っ越しやよほどの事情がない限りはなかなか転校することはないので驚きでした。その子が学校に合うかどうかという判断が、良くも悪くも早いのかなと感じています。

将来や進路を決めるタイミングは人それぞれ。それに周りで活躍しているクリエイターのみなさんの話を聞くと、紆余曲折した人生をおくってきている人も多く、そして魅力的だったりします。ぼやっとした高校生を抱えている世のお母さんたちと、この心労を分かち合いたい。菩薩のような気持ちで息子の進路を見守られたらいいのにと思う、今日この頃です。

鈴木桃子

パリ在住エディター、ライター。1987年生まれ。早稲田大学在学時、20歳で結婚&出産。出版社勤務を経て、離婚後に渡米。帰国後、2016年よりフィガロジャポン編集部のエディターとして勤務。2022年10月より、高校生の息子とともにパリへ移住し、フリーランスで活動中。
Instagram:@momoko____szk

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