尾山台で、自家焙煎コーヒーとチーズケーキとバタートーストと。

趣のあるお宅の植栽に見とれたり、トマソン的な物体を見つけては突然立ち止まったり……散歩が好きで、日々ふらふら歩いては町観察が日常化している編集Mです。ここ尾山台は、かの名高いフランス菓子店、オーボンビュータンでも知られていますが、駅から環八へ出るまでの商店街は賑やかながら、一歩脇道へ入るとのどかな空気が広がる住宅街。ちょこちょこお散歩がてら尾山台へ行き、お気に入りのお店でごはんを食べたりお茶したり、オーボンビュータンで手土産を購入したりと、いろいろとお世話になっている町なのです。

ある休日、目に入ってきたのがモダンな佇まいの喫茶店。コンクリート打ちっ放しの外壁に、どこかレトロなデザインの文字が並んでいます。「讃 喫茶室」。これは……と直感が働きつつも、当日は伺えず。後日リサーチしてみると、自家焙煎コーヒーとチーズケーキが絶品との噂。コーヒー＆チーズケーキ好きの私としては、これは伺わずにはいられません。

レトロモダンな店名のデザインと、ランプがいい雰囲気。

クリーンな印象の外観。窓からは、焙煎機の姿も。

店内へ入ると、カウンターとテーブル席がほどよい感じで並びます。クリーンな印象ながらもほっこりとしたあたたかい雰囲気があって、心地よさがすっと身体全体に伝わってきます。お店の方は男性と女性のスタッフで、やさしい空気感。

奥の席から入り口を望む。カウンター席もとても心地良さそうです。

入り口を入ってすぐのテーブル席。

奥の席の壁にはこんな素敵な絵が飾ってあります。

店内は広すぎず狭すぎず、ほどよいスペースがちょうどよく、訪れた日はとてもお天気がよかったので、入り口から入る光も美しく、友人とともにリラックス。私は早速、チーズケーキとブレンドをオーダー。友人は、アイスカフェラテを。

ちょっと不思議なドーム型のチーズケーキ（400円）は真っ白です。

美しいコーヒー。この日はバランスのよいブレンドの「涼」（500円）をいただきました。

アイスカフェオレ（600円）はボリュームたっぷり。

チーズケーキにフォークを入れると、結構な手応えがあります。固めのしっかりしたレアチーズ、といった感じ。濃厚だけどふわっとチーズの風味が広がって、すっと溶けていきます。酸味と甘味のバランス感がちょうどよく、なんともまろやかな上品な味。ブレンド「涼」は、苦味、酸味、甘味、コク、バランスのよい中庸な風味。ブレンドには２種類あって、もう一種は「深」。強い苦味、コクのある甘味、深い香り、刺激的な風味、とのことで、こちらも次回ぜひ試したいところ。メニューはなかなか豊富で、ブレンド以外にも中南米やアジア、オセアニア、アフリカのストレートが。アレンジコーヒーも、カフェオレはもちろん、ウインナーコーヒーやコーヒーフロートまで。紅茶もあって、茶壺房の茶葉を使用。ショコラショー（チョコレートドリンク）もあります。グレープとアップルのオーガニックストレートジュースまであります。スイーツは今回いただいたチーズケーキ以外にも、ガトーショコラ、クレームブリュレ、バニラアイス、といったラインナップ。どれも美味しそうで、全部制覇したい気持ちにかられます。さらに！食パン好きにはうれしいバタートーストも。生ハムやタマゴのサンドイッチもあるから、軽いブランチにもいいですね。「喫茶室」というだけに、喫茶店に欠かせないパンメニューもしっかり押さえているのがうれしいところです。

たまらず翌日も訪れてしまいました。ブランチにバタートーストをオーダー。サラダ付きでなんと400円なんです。

ドリンクはロイヤルモーニングミルクティー（600円）を。たっぷりのミルクに合うイギリススタイル。ミルクと別で供されます。

トーストのパンは、大阪・豊中のブーランジェリー メルクのもの。山型のパンをざくっと分厚くカットしています。ふわふわで軽い上品な食感で、これは癖になりそう……。ロイヤルミルクティーはポットで。ミルクは別添えなので、最初はストレートで楽しんでからミルクティーにしていただきました。店長の泰圓澄さんにお話を伺うと、もともと「讃 喫茶室」は宝塚にお店があり、その2号店なのだとか。チーズケーキとガトーショコラは宝塚のお店のもので、クレームブリュレとバニラアイスは自家製なのだそうです。

店長の泰圓澄さん。コーヒーはネルドリップで丁寧にいれてくれます。

店内には焙煎機がどーんと。

焙煎前のコーヒー豆が並ぶ。

  フリーwi-fiにコンセント、ママにうれしいおむつ交換台もあるという、とても親切なお店。近所にこんな素敵な喫茶室があるのは、なんともうれしい限りです。8月にオープンしたとのことですが、これまで気づかなかったことがちょっぴり悔しい……。休日にゆっくり読書でもしたくなるお店です。メニュー全制覇を目指して、気ままに通いたいと思います。