緑が丘、スイーツで味わうパリシックと遊び心。

May 13, 2020

こんにちは、東急沿線在住の編集TIです。
外出自粛期間中、担当連載「東京パリジェンヌのスイーツみやげ」の取材や撮影ができなくなってしまいました。そこでライターの松浦さんに相談して、全国のパティスリーやお菓子の作り手たちがこの外出自粛期間に始めたオンライン販売やデリバリーの情報を「おうち時間を応援する、いまだけのお取り寄せスイーツ」として紹介することに。この特集に大きな反響をいただき、改めてスイーツがもたらす幸せやパワーについて考えています。

私自身、ずーっと自宅にこもって作業していると、どうしても曜日や時間の感覚が狂ったり、考えが煮詰まってきてしまいます。そんな時は、息抜きにご近所（東急大井町線緑が丘駅近く）のパティスリー「Numéro 5 Paris（ヌメロサンク・パリ）」に出かけて、おやつを購入。自然光が入る明るい店内、ガラスで仕切られた厨房の奥で職人たちがきびきび作業する姿を目にすると、こちらもシャキッとした気分になれます。

パリ出身のパティシエ＆ショコラティエ、マチュー・パンソン氏が約1年半前にオープンしたパティスリー。オープン当初は土日限定でしたが、現在は月曜と第1・3火曜日以外営業。

パリの風景をイメージしたアートがお店の壁を彩ります。

店頭で購入できるのは、旬のフルーツや食材を使用した「季節のガトー」5種、そして焼き菓子類。季節のガトーは2カ月に一度メニューが入れ替わります。

いまのラインナップは、ヘーゼルナッツの香ばしさとパッションフルーツの酸味を組み合わせた「タルトパッションノワゼット」、お店で人気のミルフィーユに黒ゴマのプラリネでひねりを加えた「ミルフィーユセザムノワール」、生地からクリーム、デコレーションまで、上質なチョコレート尽くしの「シューカカオ」、生クリームの代わりにカスタードクリームとバタークリームを使ったショートケーキ「フレジエ」、そして抹茶ムースにレモンクリームとこしあんという異色のコラボ「ムースマッチャエシトロン」の5品。

左から「タルトパッションノワゼット」（￥734）、「シューカカオ」、「フレジエ」、「ムースマッチャエシトロン」（各￥702）。「ミルフィーユセザムノワール」は新商品との入れ替え直前につき品切れで、現在は別のガトーが並んでいるようです。

この日、家に持ち帰ったのは「ムースマッチャエシトロン」。見た目は抹茶！ですが、レモンの爽やかな風味と融け合い、さらにこしあんの優しい甘さに包まれて、新感覚の味わいです。下に敷かれたホワイトチョコのクランチが、まろやかなコクと食感のアクセントをプラス。「おいしい～」という幸福感とともに、ひとつのスイーツに込められたクリエイティビティや遊び心を受け取り、好奇心も刺激されます。

つやつやのムースの中に、こしあんが入っているのです。

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またある日には、焼き菓子のショーケースからお店の人気ナンバーワンメニューであるカヌレをテイクアウト。

その日の温度や湿度に応じてレシピを調整し、丁寧に焼き上げているカヌレは、手土産にも最適。「ナチュレ」（￥432）と「ショコラ」（￥486）があり、「ナチュレ」はオンラインショップでも取り扱いがあります。

2種を食べ比べ。「ナチュレ」（写真左）は素材の持ち味がダイレクトに伝わってくるような程よい甘さ。「ショコラ」はビターなチョコレートの味わいがしっかり！

フランス菓子の基本を大切にしながらも、さまざまなことに興味を持つマチュー氏。日本の食材はもちろん、お店で食べたもの、スーパーで見かけた食品、テレビのグルメ番組などからインスピレーションを得て、新しいメニュー開発や素材の組み合わせへと繋げているそう。このコロナ禍にも「動画でレッスンを始めたい」「冷凍でガトーを発送できるようにしたい」など、いろいろ計画しているようです。お店では通常、イートイン限定のパフェやお菓子作りのワークショップなども行っているのですが、当面はお休み中。これからの展開にも期待しながら、再開の日を待ちたいと思います！