OJや炭酸水にも重宝のワイングラスとは。
これは垣内信哉さんのワイングラス。好きなポイントは3つ。1.ワイングラス特有のくびれというかセクシーな様子がなく、硬派にすっくと佇んでいるところ。2.柱のようなステム(持つところ)がいかにも丈夫そうで、であればカップ部分もずんぐり厚手になりそうなところ、「薄いのかい!」という裏切り。3.底が大きくて簡単には倒れない安心感。カップ、ステム、底の、ありそうでなかった組み合わせだと思う。面白いものでこのありそうでなかった感じは、これまでなかった発想を私にもたらし、ワインに限らず、ビールに朝のオレンジジュースに炭酸水にと、まるでコップみたいに使いたくなる。グッと握ってぐびぐび飲むのだ。口当たりは、くっきり、すっきり、気持ちいい。シンプルなフォルムは、静かなうつわのテンションを損なわないから、麻婆茄子をのせた李朝系の磁器にも思いがけずよく合った。「和食にナチュールワイン」とか「ワイングラスで日本酒を」という食文化が芽生えて久しい昨今、家庭の食器に合わせるなら何がちょうどいいのかな、といつもぼんやり考えていたけれど、お惣菜に理想的なワイングラスは、今日現在、これかも。こっくりした赤ワインがいい。
[ある日のうつわ]
ビールをぐびぐび。
ジュースをゴクゴク。
猛暑の夏はグラスの結露とテーブルの輪ジミに手を焼くけれど、ワイングラスならば、水滴がステムをつたい底が受け止める。テーブルが汚れずノンストレスなのかも。来年の夏よ、どんとこい。
静かなうつわのテンションを損なわないシンプルなフォルム。光藤佐さんの白磁と。
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作り手:垣内信哉 @shinyakakiuchiglass
購入した年:2024年
購入場所:objects
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