Butterdrop Diary 『ロンドン郊外のカントリーライフ』

ヴィクトリア&アルバート博物館『Art of The Menswear』展

ヴィクトリア&アルバート博物館で開催中の『Art of The Menswear』展へ。イギリスの長い歴史の中で、それぞれの時代を象徴するメンズウェアと、ファッションにおいての『男らしさ』がどのように発展して来たのかを掘り下げる大規模なエキシビジョン!最終日前に滑り込みで見に行って来ました。

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© Victoria and Albert Museum, London

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秋晴れ!

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© Victoria and Albert Museum, London

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© Victoria and Albert Museum, London

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© Victoria and Albert Museum, London

昔の貴族の華美な服飾品から、コンテンポラリーファッションまでが一堂に並ぶそのラインアップは圧巻。200点余りの展示物があって一つずつコメントできないので、印象に残ったものだけ書き留めました。

アイルランドの美術館からわざわざ運ばれたという、こちらの初代ベロモント卿のOTTな肖像画。女たらしで放蕩者でファッショナブルで有名だった方だそう。

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お洒落で知られたベロモント伯爵

こちらは17世紀の華やかな宮廷服。

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この繊細なディテールと、保存状態の良さにひれ伏す。

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こちらも宮廷服だったのだと思いますが、連想したのは『ハーメルンの笛吹男』。

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ネクタイの起源となった言われる、17世期のクラヴァット。右側の作品はなんと木彫りだと説明があって、その卓越したクラフトマンシップに目を凝らす。

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17世期の木彫り職人グリンリン・ギボンス氏の作品

右はイギリスで注目の若手デザイナー、グレース・ウェールズ・ボナーの作品。

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ビリー・ポーターがゴールデンアワードで纏ったこのコートは記憶に新しいところ。

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ハリー・スタイルズが着ていたGUCCIのスーツもありました。

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こちらはティモシー・シャラメがカンヌ映画祭で来ていた一着。彼は何を着ても服に着られている感がなくて◯。彼自身、本当にファッションが好きなんだと見た。
 
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このエキシビジョン、GUCCIがスポンサーだったこともあって、全体的にパターンに存在感溢れる作品が多かった印象。

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中でも私の1番のお気に入りは、セシル・ビートン卿が製作して自分のガーデンパーティーで装ったというこちらのジャケット。彼の写真集の中でこのコートを白黒の写真で見たことがあったのですが、まさか本物に出会えるなんて思ってもいなかったので大興奮。このバラは赤かったのか!卵の白身は透明のマニキュアかな?とか、彼の世界観の詰まった作品に心をくすぐられました。

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出典 https://www.adventuresinapparel.com/surrealistsensibilities

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思わずメモを取ったのは、ピンクという色が『女性の色』と認識され出したのはごく最近の19世紀から、という歴史的事実。そもそも昔のヨーロッパでは、ピンクを創り出す染料が非常に入手困難だったので、西洋でピンク色の服を着ることができたのは、王族・貴族などのほんの一握りの男性のみに限られていたそう。これがどういった流れで、『ピンク=フェミニンな色』に変わっていったのかも興味をそそられますね。
 
そんな余韻に浸りながら、ジェームス・ギャンブル氏がデザインした、博物館内の名所とも言えるゴージャスなカフェ、『Gamble Room(ギャンブル・ルーム)』で一休み。
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ラスト・ネームが一緒なので勝手に親近感覚えるカフェ
 
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© Victoria and Albert Museum, London
 
こちらのエキシビジョンは11月6日まで。
ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館:https://www.vam.ac.uk

 

 

 

 

ギャンブル五月

ニューヨーク州立大学卒業後、ウェストヴィレッジのマグノリア・ベーカリー本店にて6年間腕を磨く。ロックバンドのメンバーとして2度の全米ツアー後、渡英。現在は田園風景が広がる『Garden of England(イギリスの庭)』と呼ばれるロンドン郊外はケント地方に暮らす。著書に『ニューヨーク仕込みのカップケーキデコレーション』『イギリスから届いたカップケーキデコレーション』(SHC)。
Instagram:@satskigamble
Twitter:@satski_gamble

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