
NYからロンドンへ。至極のカシミア・ブランケット
ニューヨークのアッパーイーストサイドに店舗を構え、ラグジュアリーなカシミアブランケットやアンティーク家具を数多く取り揃える『Saved New York』のオーナー&20年来の友人であるショーンから
『ロンドンのハロッズで展示会することになった!』と連絡が入った。
ニューヨークの友人が訪ねてくるだけでも嬉しいのに、まさかのハロッズ進出。本当におめでたい。
このショーンとの馴れ初めはかなりドラマチックなのでここでお披露目。
20数年前のある日、いつものようにマグノリアベーカリーでカップケーキを作っていた午後のこと。突然、ドアが勢いよく開いて背の高い男の子が息を切らしながら駆け込んできた。何かと思ってスタッフ全員が手を止める。
「このサツキって人、います?」と、私のバンドが掲載されていた雑誌の切り抜きを手に現れたのがこの人こそがショーンなのです。
スマホで画像検索できる今から考えると雑誌の切り抜きを持ち歩くなんてアナログ時代全開なエピソードだけれど、昔はなりたい髪型の切り抜きを持って美容院とか行ってたよね?
ショーンと私はそれからあっという間に仲良くなって、気がついたらクリスマスやサンクスギビングを一緒に過ごすような間柄になっていたのでした。
いつも独特の審美眼で、自分の世界を確立していたショーン。彼のインテリアのテイストとか世界観には昔から一目置いていたので、私がロンドンに移ってからも常に情報交換を続けている友&インテリアのアドバイスを仰ぐ師でもあるのです。
メインイベントのハロッズの展示会が始まるまでうちに泊まりに来てくれたので、近所のアンティークショップや蚤の市、マナーハウスや古い教会を回ったり、と気候の良い秋のイギリスを二人で満喫。
彼の立ち上げたブランドSAVEDのブランケットは、モンゴル産の上質なカシミア、キャメルヘア、ヤクダウンを使用して手作業で一枚一枚丁寧にモンゴルで仕上げられているラグジュアリーな逸品。ストーリーと色彩に溢れる柄がまたチャーミングではないですか?ハロッズの展示スペースもこんなに素敵にディスプレイして、さすがのお手前です。
泊まってたホテルの部屋も、ささっと自分なりにアレンジをしてSAVEDの世界観を作り上げていたショーン。
プレゼントに一枚ブランケットいただいたのだけど、至極の手触りとソフトな風合いにもう夢中です。虫に喰われないように死守せねば。
彼の展示は10月8日まで。是非ハロッズの3階に足を運んでみてくださいませ。
SAVED New York:https://www.saved-ny.com/
306 East 61st St.
New York, NY 10022
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