
気分はすっかり猫。湿地に浮かぶ城壁の上をお散歩。
アルルとモンペリエの間に広がる、カマルグの湿原。お塩や馬、お米で有名なので、ご存知の方も多いかと思います。
その湿地帯のど真ん中にあるのが、Aigues-Mortes(エーグ・モルト)という町。「地球の歩き方」のフランス号を見ても、1ページの半分ほどのスペースでちょろっと書かれているだけの町なのですが、それが意外にもけっこうおもしろい町だったので紹介させてください。
エーグ・モルトの特徴は、町の四方がきっちり城壁で囲まれていること。13世紀に作られたものが、そのままきれいに残っていて、今でも城壁内への出入りはいくつかある門から。
城壁の上はぐるっと一周歩くことができ、歩きながら、内側にある家々を見下ろしつつ、もう一方で外側に広がる池や塩田、運河を見渡せます。内側の建物はだいたい城壁より低いので、普段覗けない、人の家の中庭も見えたりして、屋根の上を歩く猫の楽しみを味わえるのです。
一周1.6キロほど。


もともと重要な港だったエーグ・モルト。しかし、川からの土が流れ込んだことで海が遠く離れてしまい、港町は次第に衰退。
途中で通る塔や門にもそれぞれ歴史があり、特に「ブルゴーニュ人の塔」なんかは、侵略してきたブルゴーニュ人の大量の遺体を塔の中で塩漬けにして処理したという、なかなか強烈なエピソードを持っています。
さて、その城壁の中の小道で出合ったのは、ミミちゃん、7歳。しゃがんでカメラを構えていると、すぐに近寄ってくるほど人なつっこい、美人猫。
夜遊びに出てきていたところを、探しに来た飼い主のムシューに抱っこで連れ戻され、さようなら。


翌日出合ったもう一匹の猫は、次回ご紹介します!
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