
リル・シュル・ラ・ソルグの骨董市と犬(と猫)。
普段はお互い英語で会話をしている、知り合いのフランス人マダムに対しても、地名を伝える時だけは、どうにもこうにも、フランス語を発音しなくてはならなくなります。
「週末の予定は?」と聞かれ、意気揚々と「リル・シュル・ラ・ソルグに!」と答えたものの、「え?どこ?」と聞き返され、「リル・シュル・ラ・ソルギュ!」、「リル・シュー・ラ・ソフグ!」……
「ああ、L’Isle sur la Sorgueね!」(カタカナ表記不可能。)
フランス人でも難しい発音だから、と慰めてもらいましたが、私って、耳が悪いんじゃないかと思うんです。普段から日本語もよく聞き間違えるし、ましてやフランス語なんて、ただリピートすることすらできない。
そんなわけで冬が始まる少し前、リル・シュル・ラ・ソルグに行ってきました。目的はもちろん、骨董市!
200の常設アンティークショップに加え、毎週日曜日の蚤の市では、さらに200の青空マーケットが運河沿いに出るという、この街。土曜日に到着し、「プロヴァンスのヴェネチア」と言われるほど美しい、いくつもの川に囲まれた街を散策開始。


街中にいくつもある骨董品店のなかには、なんだか薄暗くて高そうで、入りづらい。と思うような雰囲気を放っている店も。でも、入ってしまえば店主は案外おしゃべりだったり、逆にまったく放置してくれたりで、気楽に楽しめます。
店の名前も場所も忘れてしまったのですが、色合いが素敵でいっぱい写真を撮らせてもらったのが、ここ↓ おばあちゃんが一人でお裁縫をしながら店番されてます。(イメージにぴったり!笑)


食器や布やがらくたの店に混じって、扉だけを売っている店や、何に使うのか、飛行機の羽根や古い航空部品を売っている店など、おもしろいものが山ほどあって、足が棒になるまで歩き続けてしまう街です。


そして歩いていて気がついた、リル・シュル・ラ・ソルグのもう一つの楽しみは、犬さがし。店番中の犬に、お客さんが連れて歩いている犬、かわいい犬が多いんです。


そんな犬天国の片隅で見つけたのが、この縞模様が素敵な猫さん。にゃーん、にゃにゃーん、と声をかけ続け、やっと振り向いてくれました。
結局、私が骨董市で手に入れたお品は、南仏人(の一部)が愛して止まないお酒、パスティス用のグラス2つと、フロマージュ用のフォーク・ナイフ、そして100年前のもの「らしい」糸巻きを4つ。(本当はもっと大物が欲しかった。)
アンティーク好き、インテリア好き、ついでに犬好きにはたまらない街、リル・シュル・ラ・ソルグ! 青空マーケットは、午後になると店じまいを始めるお店も多いので、日曜日は早起きして、アンティークの山に挑んでみてください。
ARCHIVE
MONTHLY