
砂漠の主役は猫ではない。
明けましておめでとうございます。
美味しそうなお雑煮や豪華なおせち、ごちそうが並ぶインスタグラムを眺めながら、乾いたバゲットをもそもそと食べるお正月を過ごしています。どうぞ今年もよろしくお願いいたします。(ぺこり。)
さて、前回に引き続き、猫の国モロッコの旅行記におつきあいください。
フェズの次に向かったのは、サハラ砂漠の玄関口、メルズーガ。
(実際には、メルズーガの隣、ハシラビードという村まで、フェズからバスで8時間半。夜行バスなのに、運転手が流す大音量のモロッカンミュージックで車内は異様な雰囲気。真っ暗な道、揺れるバス、聞いたこともない不思議な音楽……ああ怖かった。)
この村を訪れた目的はただ一つ、砂漠で一泊過ごすツアーに参加すること! 村はもう、砂漠の目の前です。
そして、こんな砂しかないような場所にも、猫はきちんといるのです。
まずは、砂漠ツアーを主催するロッジのオーナー、オマールさんと、猫のぐら。「ぐりとぐら」から名付けられたそうなのですが、ぐりはもう亡くなってしまい、今いるのはぐらだけ。ぐら、オマールさんととても仲良しです。
ツアーでお世話になるラクダと、後ろに見える、黒い影。
影の正体に近づくと、あれれ、もう一匹いました。
ラクダグッズ置き場の奥から覗く猫。
おわかりいただけるでしょうか。
猫に見送られながら、ツアーに出発!
時間によって、角度によって、色がみるみる変わる、砂と空。
ヒト、ラクダ、キツネ、トリ……足跡はたくさんあるのに、動物の姿はなかなか見つからない。
途中立ち寄ったオアシスでも、テントの中から何匹も猫が出てきましたよ。


砂漠に行ってみて気がついたことは、
1. 砂漠であっても冬は寒い。
2. ガイドさんすごい。
3. 砂漠の主役はラクダ。
の3点でしょうか。
冬の砂漠はもちろん寒いのですが、アリかナシかでいうと「アリ」だと思います。きちんと防寒具を持っていれば耐えられる寒さだし、観光客は少ないし、何よりサソリがいない(らしい)。安心して素足で砂を感じられます。
ガイドさんのすごさは言わずもがな。日が昇る前、真っ暗な砂漠のなかを、小さな灯りだけを手に持って飄々とラクダたちを導く姿は、「ああ、なんか神様みたいだ。」と思ってしまうほどの神々しさ。(時々、「アフリ〜カ〜!」「サバ〜ク〜!」「ラクダ〜らくね〜!」とかカタコトで叫ばなければね。)
あと、ラクダ、ほんとうにかわいい。ちょっと口角の上がった口もと、長いまつげ、小さな耳。「グヴォ」とか言いながら反芻してむしゃむしゃしているのもまた愛らしい。


左から、ラッスン、アブー。
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