海沿いの小さな駅に暮らす、働きものの猫。
猛烈な暑さが続いた後、突然やってきた雨雲。前日までの暑さが嘘のように消えて、涼しい風が吹きました。で、嬉しくなって、雨なのに出かけた先は、前々から気になっていたニオロン(Niolon)。
マルセイユから西の方に続く海岸線、コート・ブルー(La Côte Bleue
)には、いくつも小さな港やカランクがあり、ハイキングや海遊びにぴったり。ニオロンもそのなかの村の一つで、本数は少ないですが電車も通っているのでアクセス良好です。
雨が降ったりやんだりする中、あちこち散策。地元の若者たちが海に飛び込んで遊んでいましたが、さすがに寒くて我々は海には入る気になれません。
夏の南仏はキョウチクトウがもりもり満開。
ぼーっと線路を眺めていたら、駅のホームに猫の姿。雨なのに何してるんだろう、と思いつつ駅まで降りていくと、ちょうどその猫にごはんをあげに来たマダムとすれ違いました。
ちゃんとごはんももらって、幸せな野良だな、と思っていたら、ホームの端っこに、木とビニールでけっこうしっかりした家まで作ってもらっていて、なかなかいい暮らししてそうです。
そんな彼女は、駅に間借りするだけでなく、ちゃんとホームで電車の発着を見守ります。電車待ちのお客さんへ愛想も振りまいて、けっこう忙しそう。駅長猫って、日本だけでなく、フランスにもいるんですね。
そろそろ電車が参ります。右よし。
左よし。
来ました。
今日も無事に、仕事を終えました。ふう。
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