プティ・デジュネのテーブル
デコラトリスの多賀谷洋子です。
バカンスシーズン、パリのカフェやミュゼが再開しどこも混雑していて、活気が戻ってきたようですね。
「とても楽しいから、早くいらっしゃいよ~」
今朝も、パリの友人からメールが来ました。
この季節、陽の光を浴びながら、何もしないことこそが贅沢。アニスが苦手なのについオーダーしてしまうパスティスを飲みながら、カフェのテラスでぼんやり過ごすことが出来たら、どんなに気持ちよいでしょう。
マスク生活のこの状況から、早く脱出したいですね!
さて、数年間お休みしていたパリスタイルのテーブルデコレッスンを、少しずつ再開しています。
テラスや、別荘の庭を眺めながら過ごす週末の朝が、この上なくいとおしい季節、第一回目のテーマは「プティデジュネ(朝食)」です。
時間に追われる平日の朝は、ヨーグルトとフルーツ程度しか頂かない為、(というより、代謝が落ちている年代になってきていることを全く自覚せず、夜は好きなように飲んで食べているため、朝はあまり食欲がなくて。。。。)コーディネートよりも、まずは扱いが簡単であることの方がプライオリティ高く、食洗器対応のシンプル、コンパクトな食器を使っていますが、週末だけは、ようやく修繕が完了したバルコニーで朝食を頂くことに、小さな喜びを感じるこの頃です。
今回のスタイリングは、そんな週末ブランチのシーンをイメージしています。
リネンは、最近、ガルニエティエボー本社の友人からプレゼントして頂いたピスターシュグリーンのランナー。
普段、あまり選ばない柄ですが、ナチュラルで少し素朴な雰囲気がとても気に入り、合わせるテーブルウエアのイメージもすぐに浮かんできました。
フルートグラスの向こうに見える、幸せモチーフの代名詞パピヨンは「royal de champagne」
17世紀創業の老舗クリスタリー「BAYEL」が名称変更し、現在のような名前になったのですが、日本ではあまり知らせていないようです。
10年以上前は、グラスなど限られた一部の商品のみ日本でもお取り扱いがあり、百貨店などでスタイリングさせて頂いていました。
ちょうど、このブランドが東京ドームのテーブルウエアフェスティバルに出展した際、ブースのスタイリングを担当させて頂くことになり、準備のためにパリ出張へ。
ブランドディレクターの方と打ち合わせをした際、日本でお取り扱いのないこのパピヨンに出会いました。
伺うと、全5種類のカラーがあるのだとか。
無類のパピヨン好きな私は即買いを伝えましたが、在庫が希少で難しいかもとのこと。
プランタンなど、パリ中のお取り扱い店からようやく1点ずつかき集めて頂き、なんとか帰国便ギリギリにピックアップしてきた思い出深いお品たち。
(パリ時間なので、こういうことも結構な時間を要してしまうのです。。。)
大切にいつくしみながら使っていましたが、なんということか!宅配トラブルで無残にも破損。
残りは、このグリーン1点のみとなってしまいました!
考えてみると、私のテーブルウエアは海外購入が多く、何かしらのエピソードがあるので、そんな思い出と共に、アイテムをレッスンでご披露できるのはこの上なく楽しい時間です。
朝食のテーブルに相応しいテーブルウエアの選び方や、カラー、質感などフランスのテーブルアートをお伝えしながら、フランス貴族の友人が所有するシャトーで過ごした贅沢な朝の時間に思いを馳せます。
カフェオレとタルティーヌだけのシンプルなものから
とりどりのフロマージュやシャンパーニュを楽しむグランまで、いくつもの朝のシーンが浮かんできて、懐かしい時間との邂逅です。
「パンはどちらのものですか?」
パリスタイルのレッスン生にはグルマンの方が多いため、毎回、ディスプレイ用の食品にまでも関心を寄せてくださるので、準備し甲斐があります!
今回はbread worksのクロワッサンとパンオショコラ。
「焼き色のきれいなものを」と事前にオーダーし、焼き上がり時間にあわせてピックアップしました。
クロワッサンは撮影に使う頻度がとても多いからか、口にするわけでなくても、ふっくら、そしてパリッパリ感にどうしてもこだわりたくなります。
ここ、こんなに時間かけるべきところ?
分かってはいますが、撮影準備の癖なのか、細部まで確認しながらのもの選び、妥協できないものですね!
まもなくお盆休み。
休日の朝は、少しテーブルウエアに拘りゆったりと過ごすと、きっと気持ちまでも充実してくる筈。
どうぞ皆様、8月は、素敵な朝を迎える日が多くなりますように。
☆パリスタイルからのお知らせ
art de la table基礎コースのレッスン、秋以降、ご要望の多い土曜クラスの開講を検討しています。
ご関心のある方、メールにてお知らせくださいませ。 info@paristyle.jp
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