
ハイアット リージェンシー 東京へ
こんにちは、デコラトリスの多賀谷洋子です。いかがお過ごしですか。
新刊が発売になりようやく平穏な日常に戻り、あとはバカンスを待つのみとなりました。
先日、新刊完成のご挨拶も兼ね、パティスリー協力をして下さったハイアット リージェンシー 東京のペストリー・ベーカー料理長の佐藤浩一シェフを訪ねました。
ロビー階のペストリーショップは、既に夏のパティスリーが並んでいます。こちらのものは、いつもながらに色がとても鮮やかで魅惑的。
目に留まったのはスターフルーツやほおづきなどがあしらわれ、南国モードな「エキゾチック」
夏でもリッチな味が好きな私は、バルサミコのアクセントにヘーゼルナッツのクリームがたっぷり入ったこちらを、カフェで頂くことにしました。
さて、新刊「アンティークシルバーのティータイムテーブルセッティング」のスタイリングでは、30例ほどのティータイムをご紹介していますが、その中で使用している8割近くのお菓子は、こちらのホテルのものです。定番商品の他、贅沢にも本の為だけに特別に作って頂いたものもあります。
テーブルスタイリング本なので、盛り付けるお菓子も軽視できない大切なキーアイテム。
アンティークシルバーの本とはいえ、今回のテーマはあくまでもコンテンポラリーなテーブルなので、フレンチシックなモダンなお菓子を使いたいと思っていたところ、こちらのホテルとご縁を頂き、佐藤浩一料理長が特別に対応して下さるという贅沢な企画が進行したのです。
私は元々、こちらのシックで艶やかな色合いのマカロンの大ファン。
愛用のアビランドのグレーのティカップと合わせると、もうそれだけで上質でモダンなパリの雰囲気になります。
具体的に、どんなものをオーダーで作って頂いたのかというと、まずはアフタヌーンティーに欠かせない、スコーン。
ただし、「ボコボコ膨らんだものはカントリーな雰囲気」と、盛り付ける銀器とのバランスンスも考慮し、膨らみ具合やそのサイズまで細かく指定して作って頂きました。
銀器が多数登場し本の核とも言えるのは、アフタヌーンティーのテーブル。
こちらでは、食器はヘレンドの「アポニー」グリーンなので、三段トレイに載せるお菓子やタルト等はグリーンに映えるよう、健康的な春のベリーレッドで統一しています。
あまりにも、私の指定が細かいから??スコーンは大小二種類のものを用意してくださるではありませんか!
せっかくのご厚意なので、ミニサイズのスコーンも何とかスタイリングに生かせないかと編集さんにページ数を調整して頂き、追加したのが、下の「春待ちのクリームティーのテーブル」
クリームティーとは、英国にいらしたことのある方ならご存知かと思いますが、スコーン&クロテッドクリームだけのシンプルなお茶の時間を指します。サンドイッチやケーキ等フルセットで仰々しいアフタヌーンティーと異なり、クリームティーは手軽な軽食のように楽しまれています。
ただ、スコーンだけだとさすがに撮影としては若干寂しい為、元パティシエールのアシスタントに、急きょ、ミニマドレーヌを焼いてきてもらい、ピアースドディッシュという透かし模様の銀器に盛り付けました。
ついでながら、お花もアフタヌーンティーで使ったものをバラし、スクエアのヴァースに投げ入れしカスタマイズしています。
まだまだありますが、長くなってしまいましたので、続きは次回へ。
ご協力下さった佐藤料理長と、ペストリーショップの前で。
ワールドワイドなホテルの料理長でいらっしゃる方が、このような小さな案件に辛抱強くお付き合い下さったこと、この場をお借りし心よりお礼申し上げます。
佐藤料理長、ホテル関係者の皆様、ありがとうございました。
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