デコラトリスによる洗練探しの旅

スイスのラグジュアリースキンケア「VALMONT」のコンテンポラリーアート展「WHITE MIRROR」

デコラトリスの多賀谷洋子です。

只今、銀座シックス6階蔦屋書店スペースにて、スイスのハイエンドスキンケアブランド[VALMONT]がプロデュースする美とアートの特別なコラボレーション「WHITE MIRROR  ~ヘンゼルとグレーテル 自己を探す白い追跡~」が展開中です。

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VALMONTグループは、「VALMONT財団」を設立し、子供やコンテンポラリーアートの芸術家たちへの支援活動にも積極的に取り組んでいます。

グループ代表兼アーティストのディデエ・ギヨン氏は、支援援活動の一環として展覧会を開催するために、財団の本拠地ヴェネチアに、17世紀貴族の宮殿「パラッツォ・ボンヴィッチーニ」を購入。

そこで、現在展示されている一部作品を、今回は、世界に先駆けて、東京で初お披露目ということになりました。

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東京での開催期間中は、魅惑の街ヴェネツィアをイメージして作られたフレグランス「ストーリエ・ヴェネツィアン」 をはじめ、現代着物作家JOTARO SAITOプロデュースのスカーフや、ムラノガラスのオブジェ等のチャリティコフレ「ジュエル セット」が限定販売されています。

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限定セットは5種類あり、それぞれヴィネツィアの街をイメージ、ヴェネツィアンガラスの基本色となる青、橙、赤、紫、緑がテーマカラーとなっています。 

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最高級のムラノガラスやブラーノレースを探し求めて、20代の頃から何度も出かけているほど、私を惹きつける幻想的な街ヴェネチア

そこを拠点として生まれたするアート展とは、どんな背景を持ち、そして何を伝えたいのか関心を持っていたところ、光栄にも代表のギヨン氏とお話させて頂くご縁を頂戴しました。IMGP5499 (2).JPGのサムネイル画像

フランスに生まれ、フランスとスイスのハーフであるギヨン氏が、なぜヴェネツィアにパラッツオを?

氏の一族には、アートディーラーやパトロン、彫刻家や美術史家等の芸術関係者を多数輩出、美術への造詣や審美眼が自然に磨かれてきました。

ヴェネツィアにいらしたことのある方ならご存知かと思いますが、ここは、匠の街。伝統工芸のマエストロ魂が息づく不朽の美しき都です。迷路のような小道には、息を呑むような繊細で美しいガラスや織物等伝統的工芸品を扱う小さなお店が、点在しています。しかし、近年はファストなものや粗悪な海外製品などの影響もあり、生活が成り立たたず、比類なき技術やセンスを持っているにも関わらず、それを生かす場がなく、閉業せざるを得ない芸術家も増えているという悲しい現実が。

日本の伝統工芸産業も同様。後継者不足から、閉業を余儀なくされるところが少なくありません。私も最近、自宅の江戸切子のグラスを追加購入した際、そのカット技術に対応できる職人さんはすでに一人となってしまい、わずか4脚グラスの為に一年近く待ったということがありました。

氏は、芸術の発祥地ヴェネツィアで活動する才気あふれる芸術家たちに、可能な限りよい環境を与えることが使命と考え、パラッツオを各種展覧会場として活用、アートを通し、ここから新しい感性を世界に発信することを決意したのだとか。

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現在、ヴエネツィアにて開催中、16世紀ネッサンス様式の宮殿での展示会写真を拝見。

洗練されたスタッコやモールディング等の華麗な装飾に、地中海最強の権力と栄華を誇ったヴェネツィアの優雅な時代に邂逅させられます。

そして、展覧会の作品テーマは「自己探求」。

柱は群生する森で、たくさんのマスク達はこちらを監視?或いは、無視?自身の気持ちの在り方により、その答えはいつも異なります。

自分の内なる声に耳を傾け、過去を振り返り、未来を模索する。深い森で彷徨い続けるヘンゼルとグレーテルのように、心をめぐらせ自分探しを続ける。

「WHITE MIRROR」とは、いつも正しいものを映し出すというわけではないようです。

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今回、東京の作品では、マスクの一部が、銀座シックスとVALMONTブランドのラグジュアリーを象徴する暖色ゴールドに代わり、又、新たにオブジェが加えられています。こちらは、毛布にくるまる難民、貧困にあえぐ人を表現。

「マスクを富裕とするならば、その対極にあるのは貧困。人間は、鏡の向こうにある別の世界にも常に目を配り、自己を探求し続けることが大切なのです」

恵まれた環境に身を置くギヨン氏方だからこその、社会貢献のあり方、その意義を熱く語ってくれました。

作品のバックストーリーを知ることで、それに対する理解はさらに深まります。偶然とはいえ、このような機会を頂けたことに、心から光栄に思います。

アーティスト自らとお話させて頂いたことで、当初、画像の中での作品を拝見し、受けた印象とは全く異なる新たな視点が加わりました。これぞ、醍醐味!

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せっかくなのでお写真をの申し出に、ご自身のアート作品とポーズを。

こちらは、「雨の雫に濡れるケージ、檻」ラリック同様のオパルセントとクリアーなガラスの対比が美しいです。

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ご一緒して下さった女優のクララ・ボダンさんと。素敵なお時間をありがとうございました!

 

銀座シックスの展示は7日までですので、是非、この週末は銀座へ!

又、来年2020年3月~は、財団が所有するヴェネツィアのパラッツォにて、別のテーマで開催決定しているようです。アート作品同様、宮殿のインテリア装飾にも興味いっぱいで、こちらもじっくりと拝見できたら!

ちょうど、来年はミラノサローネ訪問を計画しているので、少し足を延ばそうかと楽しく妄想しているところです。

 

la maison VALMONT 公式サイト

https://www.lamaisonvalmont.com/jp/jp/

 

 

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多賀谷洋子

食空間デコレーター。雑誌編集、外資系客室乗務員を経て、テーブルコーディネーターに。ブライダルやパーティ、商業施設から個人宅まで幅広くインテリアデコレーション手がける。雑誌やレシピ本のスタイリングでも活躍。パリスタイル主宰、フランスチーズ鑑評騎士の会 チーズシュヴァリエの顔も持つ。著書「美しくなるチーズレシピ:“チーズは太らない!”ダイエットも、アンチエイジングもチーズにおまかせ!」が話題。

http://paristyle.jp/

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