家族の稼ぎは身代金!? 実話を描いた『エル・クラン』。

Culture 2016.09.16

『エル・クラン』

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軍政から民政へ移行途上の1980年代のアルゼンチン。秘密警察の要職を失った大家族の主が一家を養うため、身代金目的の誘拐を繰り返す。誘拐、監禁、殺人は軍政下での彼のお家芸。国家の後ろ盾のありなしの違いで、やってることは以前と同じという罪意識の欠如、近所の人には路端を掃除する気のいい親父に見える市井人風の怪物性が、底冷えするような黒いユーモアを醸す。見て見ぬふりをして秘密部屋の食事も供する「善良」な母親ほか、家族映画としても鮮烈だ。ヴェネツィア国際映画祭で銀獅子賞を受賞。

『 エル・クラン』
監督・共同脚本/パブロ・トラペロ
2015年、アルゼンチン映画 110分
配給/シンカ、ブロードメディア・スタジオ
9月17日より、新宿シネマカリテほか全国にて公開
http://el-clan.jp/

*「フィガロジャポン」2016年10月号より抜粋

réalisation : TAKASHI GOTO

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